2024年 4月 27日 (土)

「袋叩き」マックの二の舞にならないために 押さえておきたい「異物混入問題への対処法」

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

健康被害につながるかで分かれる対応  ネット上の写真公開に備えを

   もし異物混入を招いたらどうすればいいかは、ケースごとに対応が分かれる。健康被害につながる恐れが否定できない場合は、保健所に速やかに報告するとともに、メディアに公表して被害の拡大を防ぐ必要性が生じる。この時に大事なのは、事実確認、原因究明、対応策、再発防止策である。健康被害の拡大を防ぐ観点からは、原因究明の途中でも、事実確認と対応策を明らかにし、後日、原因究明の結果と再発防止策を発表することが望ましい。

   一方、健康被害にはつながらないものの、顧客に不快な思いをさせる虫や髪の毛の混入については、一般的に当該顧客に誠心誠意お詫びし、原因と再発防止策を説明して収束を図る。ここで注意しなければならないのは、ツイッターやブログで写真が公開されるケースである。ペヤングのカップ麺への虫の混入については、写真が公開された結果、出荷停止と製造ライン見直しにつながった。マクドナルドのケースでは、健康被害の拡大につながるとは言えないものの、度重なる写真の公開によって企業姿勢や安全性に関する不信が生まれた。ネット社会の中で、顧客に不快な思いをさせるケースもクローズアップされ、企業の信用失墜につながる恐れが増していることには留意する必要がある。ツイッターやブログで公開された場合は、速やかに先に述べた事実確認、原因究明、対応策、再発防止策を説明できるように準備をしておいたほうがよさそうだ。(管野吉信)

管野 吉信(かんの・よしのぶ)
1959年生まれ。日刊工業新聞社に記者、編集局デスク・部長として25年間勤務。経済産業省の中小企業政策審議会臨時委員などを務める。東証マザーズ上場のジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC信託)の広報室長を経て、2012年に「中堅・中小企業の隠れたニュースを世に出す」を理念に、株式会社広報ブレーンを設立。
姉妹サイト

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中