2024年 4月 23日 (火)

カンボジア人に好まれる「寿司」を調査せよ 日本の大学生が現地で挑んだミッション

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アンケートを作ると「なんか、これの意味がわからない」

   その際にアンケートを取ったのですが、これがまた難問。

   会社でとったアンケートは、英語も通じ、比較的スムーズにいきました。朝に指摘された問題を、夕方には改善して持っていくなど、非常によい動きもできていました。

   しかし、その後、複合施設内でとるアンケートで問題が生じます。

「なんか、これの意味がわからない」

   複合施設内では、英語が通じる人が少ないという仮説の元、アンケート用紙をサムライカレースタッフにクメール語に翻訳してもらうことにしました。そのためにスタッフにアンケート用紙を見せたところ、この内容が理解できないということでした。

   理解できなかったポイントは2点

   1:「(5)Very Good(4)Good(3)・・・」といったように5段階評価の数字を書いてもらう形式にしたのですが、「5」の箇所に○をつけたらVery Goodであるという概念がよくわからない

   2:項目に、味、見た目、量などの項目を作ったが、料理を評価するのになんでそんないろんな項目があるのかよくわからない(いい料理か悪い料理かどっちかでしょ)

   彼女にもきちんと説明すれば理解してはもらえるのですが、アンケートを取る際に、一人一人にきちんと説明するのは時間的に不可能。さて、どうしたものか。彼らが考えたアンケート用紙は、これでした=写真下=。

顔文字で表現
顔文字で表現

   カンボジア人が大好きなFacebook。ここで使用されている顔文字なら誰でも意味がわかります。英語でもクメール語でもない顔文字。これなら説明の必要はないのです。

   聞くことも最小限にとどめ、この料理がいいと思うか、悪いと思うかと、価格が高いか安いかだけ。これならみんな明確に答えてくれそうです。

   さらに、年齢や性別を彼らに書かせると時間がかかるので、あえて日本語表記にし、アンケートをとる研修生が自分たちで書くようにしました。

   そして、実際に会場でアンケート。

   寿司といいながら、カンボジアの人たちが好きな肉を前面に見えるようにした「サムライロール」はなかなか好評で、たくさんのカンボジアの人たちが立ち止まって食べてくれます。そして、アンケートもきちんと答えてくれています。ただ、彼らは基本的にいい人なので、評価は高い方に偏りがちです。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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