2019年 7月 17日 (水)

就活時期、経団連が早くも見直し? 「結局いつがいいのか」その答え

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時期変更強硬派の「勘違い」

   就活時期変更は本来、大学関係者が主張していました。学生が勉強できない、と。ところが、この時期変更(後ろ倒し)で、勉強をする環境が整うどころか、むしろ邪魔をしているとの指摘が相次ぎました。

   かくて、企業サイドだけでなく、大学・学生サイドからも悪評が渦巻くことになり、今回の見直し発言につながります。

   一方で、見直し強硬派は収まりません。その典型が、先にも触れた、槍田・国際大学理事長です。同インタビュー記事では、次のようにコメントしています。

「遅らせたことによって、学生が迷惑してる、企業も大変になってるとメディアはかき立てますが、なんとまあ、レベルの低い国なんだろうと思っています。学生に同調的なことを書いているけれど、本当に学生さんのことを思っていないでしょう。本当に学生が大変なのは、そういうところに追い込まれて、おちついて勉強できないことなんですよ。もっと本質的にそういう環境を作ってしまっていることが問題なんですね。捉え方の目線が低すぎると僕は思っています」
「次は10月まで遅らせよう、とかね。そちらの方向に流れをもっていくべきであって、ひ弱になって元にもどすというようなことになっては困ります」
「(早期に採用活動を始める企業に対して)学生の方も、そんな意識の低い会社には行かなくていいと思いますがね。採用される学生本人が力をつける機会を失ってもなんとも思わないような経営者がやっている企業はろくな企業じゃない」

   強気ですね。

   槍田理事長の弁に従えば、選考開始日前に内定出しを始めた6~7割にも及ぶ企業は、意識が低くて行く価値がない、となります。残る3割しか受ける価値のある企業はない、ということでしょうか。

   こうした強硬派の言説を見ていくと、致命的な欠陥、よく言えば、勘違いが明らかです。

   すなわち、自社を受ける学生、それも文系学生のみしか、想定していません。

   もし、理工系学生を想定していれば、そもそも今回の時期変更は最悪であることが最初からわかっていました。4年生8月は卒業研究のための時期としてぶつかるからです。

   その話をぶつけると、強硬派の方は、「自分の若いころは就活時期が遅くて、それでも勉強していた」と懐古論に逃げるか、「程度が低い」とするか、どちらか。

   いや、現に理工系の学生は大迷惑で、勉強ができていません。そのことをまず考えるべきです。

   文系学生も同様です。水面下での就活が進んでしまった結果、就活期間が長くなっただけにすぎません。

   ディスコの日経就職ナビ・学生モニター調査では、就活川柳を学生から募集・発表しています。15年6月発行分から3首ほど。

研究と同時進行マジきつい (理系男子)

学業に専念できない4年生 (文系女子)

短期戦?蓋開けてみれば長期戦 (文系男子)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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