2024年 4月 24日 (水)

「海外で働きたい日本人」へのニーズ タイの現状は?

   前回、インドネシアでの日本人人材に関する記事を書きましたが、他の国はどうなのでしょう?

   賃金が日本よりも高く、ビザの取得も難しくなったシンガポール。

   案件数が非常に多く、活性化しているベトナム。

   この傾向は2016年も変わっていないようです。

景気、失業率、賃金は?

現地駐在員をめぐり変化も
現地駐在員をめぐり変化も

   さて、ここ数年、政治的な混乱もあり、波乱含みのタイはどうなのでしょう?

   パソナタイランド、アシスタントマネージャー 森垣美季さんにタイの現状について聞いてみました。

「タイ経済の景気については、暗い話題が多いです。 金融機関が自動車ローンの審査を厳しくしたこともあり、国内自動車販売が大きく下がっており、自動車産業が不調です。
   また、干ばつがあり、農業にも大きな被害が出ています。さらに、個人消費全体も落ち込んでいます」

   その様な状況なので、雇用の方もさぞかし深刻なのかというと、そうでもないようです。

「タイは、元々失業率が1%を切るような状況だったのですが、それは2016年も変わっていません。2015年度の失業率も0.8%であり、いまだ売り手市場です」

   この失業率の低さは(統計の取り方もあると思いますが)2004年に2%を切って以来下落傾向で、2011年からは1%を切っています。

   失業率が低いだけで、賃金は減っているのかというと、こちらの方も、そうでもないようです。

「賃金上昇は止まらず、平均の賃金上昇率は5-6%と言われています。日系企業で日本語がビジネスレベルで話せる課長以上の給料は8万3000バーツ(約26万円)と、かなり高くなっています。2016年はさすがに陰りが見えてくるかもしれませんが」
森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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