2020年 8月 14日 (金)

会社から健康診断の話、出たことない 「過労で運転」も続いています 
【「フクロウを飼う」弁護士と考える】

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   先日、痛ましいスキーバス事故があった事は皆さん覚えているかと思います。次世代を担う若い学生たちが命を落とし、大変悲しいニュースでした。事故を起こした会社では、運転手の多くが健康診断を受けていないと報じられていました。人の命を預かる業種を営んでいる企業が、こんなずさんな管理体制だったとは驚きを隠せません。

   今回は、企業の社員管理の一環である健康診断に関して、企業の義務はどういったものなのかを解説していきたいと思います。(文責:「フクロウを飼う弁護士」岩沙好幸)

先輩は事故で減給扱い

健康診断、受けましたか?
健康診断、受けましたか?

   私は建築系の会社で働いており、大型のトラックなどを運転することがあります。運転が長時間にわたることも多く、周りには過労から体調を崩す同僚もいます。ある先輩は、不調を抱えながら仕事を続けていたのですが、先日、会社の車で自損事故を起こしてしまい、会社から「先輩が悪い」といわれ、かなりの額の減給扱いになりました。

   私も疲れがたまっており、自分も事故を起こさないかと不安です。そんな話を、別の会社に勤めている知人にしたところ、「健康診断で血圧とかの数字はどうだったの?」と聞かれたのですが、私は受けたことがありません。会社に入って3年経ちますが、会社から健康診断の話が出たこともありません。そう伝えると、知人は「それはおかしいのでは?」と言っていました。

   健康診断を受けさせないウチの会社には問題があるのでしょうか。また、健康診断の話が出ないくらいですから、会社は、従業員の健康や過労の度合いのチェックなどもしていません。先輩の事故は、こうした会社の姿勢が影響しているのではないでしょうか。一方的に「先輩が悪い」と減給されたことにも疑問があります。(実際の事例を一部変更しています)

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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