2020年 9月 24日 (木)

ソニーの「学歴不問」から25年 その歴史的意味と自らの凋落と

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   今回のテーマは「ソニーの学歴不問採用」です。ソニーは1991年、学歴不問採用を打ち出し、大きな話題となりました。1970年代まで、日本の就活市場で企業側は大学に推薦を依頼、推薦を受けた学生しか選考に参加させない指定校制度がありました。

  • ソニーのユニークさは、人材の多様さから生まれたのではなかったか
    ソニーのユニークさは、人材の多様さから生まれたのではなかったか
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「偏差値学生はもういらん」と

   1960年代後半から1970年代にかけて、指定校制度は崩壊していきます。大学紛争で学生の推薦どころではなくなった、企業側が急成長をして労働力が足りない、大学数・学生数ともに急増して指定校制度への反発が強くなった、などが要因です。

   1980年代には自由応募が主流になりましたが、それでも難関大・伝統校を中心に採用が進んでいました。

   こうした状況を大きく変えたのが、ソニーの学歴不問採用でした。

   「週刊ポスト」1991年5月3日号の記事「ソニーが断行した『偏差値学生はもういらん』の採用革命」では、ソニーの金子武夫・人事グループ採用部統括部長が次のようにコメントをしています。

「盛田(昭夫会長)もかねがね学歴無用論ということを申し上げている(中略)私たちは『新しいものは異質なものが集まった中から生まれる』と考えています。学歴を重んじてその結果、出身大学が偏ってしまっては同質の人間ばかり集まることにもなりかねない」

   もともと、指定校批判は世論でも強く、ソニーの学歴不問採用は当時、大きく支持されました。学生間のブランドイメージも上がり、リクルートの就職ブランド調査では1997年から2001年まで、5年連続で1位となりました。

   このソニーの決断がもたらした功績は、なんと言っても自由応募を決定付けたことでしょう。それまで公然と難関大・伝統校へのシフトを強く打ち出していた大企業も、ソニーの学歴不問採用を受けて、「うちも学歴不問採用です」と言わざるを得なくなりました。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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