2019年 6月 17日 (月)

上限設けても過労死はなくならない 残業問題の解決に何が必要か

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   政府が長時間残業対策として、残業時間に上限をつくる方向で検討に入っていると報じられた。民進党の対策法案も残業時間に上限をつくることが柱となっているから、どっちに転んでも残業に上限が設けられることになりそうだ。

   これでめでたく「日本の長時間残業は抑制され、過労死もなくなる」というハッピーエンドになるのだろうか。残念ながら長時間残業は抑制できても、過労死自体は減らないだろうというのが筆者の見方だ。

  • 残業に「天井」つくっても、過労死はなくならない
    残業に「天井」つくっても、過労死はなくならない

残業する人には2パターンある

   ざっくり言って、残業をいっぱいする人には以下の2パターンある。

   (1)残業代欲しさにチンタラ残業する生活残業マン

   全く成果があげられず、賞与や昇給に対して期待できない人材でも、夜遅くまで机に座っているだけでご褒美が貰えるというのが日本の残業システムだ。というわけで実際、少なくない数の人たちがこの制度の恩恵を受けている(※)。

   (2)有能ゆえに仕事が集まってくる悲劇の人

   日本企業では、職能給という属人給が一般的であり、個人の担当業務範囲はまったく確定していない。このシステムでは、各人が協力して作業を進めやすいというメリットもあるが、逆に効率の良い人の所にどんどん仕事が集まってしまうというデメリットもある。

   筆者の経験で言うと、健康を損ねるほどに働く人というのはほぼ100%こちらのパターンのように思う(生活残業マンは風邪ひいただけですぐに帰るほどセルフコンディショニングに余念がない)。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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