2024年 4月 20日 (土)

「だ・である」で書いていいか 【エントリーシート2】

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「エントリーシートは、敬体と常体のどちらで書けばいいのか教えてください」

   講座の2回目は、この問題を考えてみましょう。

「個人的には敬体のイメージ」という学生も

吾輩ハ「デアル」
吾輩ハ「デアル」

   一応、おさらいをしましょうか。

   敬体:~です、~ます調=手紙、顧客向けの解説書などで使われる

   常体:~だ、~である調=社内文書、評論文、新聞・雑誌記事などで使われる

   さて、なぜ社内文書や新聞などは常体中心か、考えてみてください(考慮時間1分程度)。

   答えは、常体のほうが文字数を少なくでき、その分情報量を増やせるからです。

   ここで、なんとなくオチが見えてきた方はするどい。そうです、エントリーシートの場合、常体のほうが同じ文字数でも情報量を増やすことができるのです。

   私はこの12年間、学生の書くエントリーシートを見てきましたが、常体のほうがやや多い、と感じていました。それでまあ、そういうものだろう、と考えていました。私自身、アドバイスを求められれば、「エントリーシート1」でも書いたように、

「常体のほうがさくさく書けるし、文字数も稼げるよ。ただし、敬体で書いても問題はないよ」

という言い方で常体を勧めてきました。

   しかし、実際には「個人的にエントリーシートは敬体のイメージがあります」と考える就活生も多数。ほほう!

   そこで、某就活イベントに参加した学生が提出した模擬エントリーシートをチェックしてみました。すると、敬体47通に対して常体3通。あれ?

   それでは「グーグル奉行」だ。

「エントリーシート   常体」   187万件
「エントリーシート   敬体」   10万1000件

   はい、多数決で常体の勝ち。いやいや、多数決で勝ち負けが決められるというものでもないので、もう少し丁寧に見ていきましょう。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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