2020年 10月 25日 (日)

その18 表札 【こんなものいらない!?】

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表札なしでも郵便物はちゃんと届く

   戸建ての家が中心の住宅街にも、2階建てくらいの賃貸アパートがある。玄関をそっとのぞいてみると、人が住んでいるはずなのに、こちらには名前の表札がない。「101」「102」といった部屋番号があるだけだ。わざわざ名前を掲げるほどの立派な住まいではない、ということだろうか。

   僕は中国各地の7~8階建ての集合住宅に長らく住んできたが、表札を掲げたことはなかった。中国人たちも同じで、部屋は結構広くて立派なのに、番号だけだった。戸建て住宅にも表札はなかった。

   そのほかの国ではどうだろうか。知人一家が最近、3年間のイギリス生活を終えて帰国した。尋ねてみたら、「僕たちはフラット(日本でのマンションやアパートに相当)に住んでましたが、共有の玄関も個別の玄関も番号だけでした」。

   日本の住宅も、たとえば「〇〇町1丁目2-3」といった番号を玄関につけるだけで「必要十分」ではないか。郵便物などはちゃんと届くし、少しは「安全」にも役立つだろう。

   それに、賃貸アパートで表札なしの狭いひと間に暮らす人が、戸建て住宅の立派な表札を見たら、威張られているように思わないだろうか。逆に、戸建ての表札の持ち主はそうした人たちを、上から目線で見てはいないか。

   表札はいろんな「不利益」「不愉快」をまき散らしている。(岩城元)

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岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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