2022年 1月 27日 (木)

総括せよ! 会社にはびこる「責任逃れ」体質(江上剛)

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成功すれば「俺がやった」 失敗すると......

   余談だけど、昔、「総括」っていう言葉が流行ったことがあった。

   連合赤軍という過激派が、「総括」という言葉で仲間を追い詰めて、リンチし、殺害し、榛名山の山中に埋めたという陰惨な事件があった時だね。

   こんなことを思い出すなんて私も、古い人間だな。

   連合赤軍の事件を例に出すわけじゃないけど、かくのごとく失敗や仕事を総括するのは難しいということ。

   日本企業で繰り返し、同じような不祥事が起きるのは、あなたのようにちゃんと仕事の総括をしようという人がいないからですよ。

   謝罪は簡単にするけど、責任の所在を明らかにするような失敗の研究、仕事の総括を行わないのが日本の「組織病」ということだね。

   私は、自衛隊の戦史研究所の人に話を聞いたけど、彼曰く「日本には公式の戦史はありません」とか。驚いたね。今、残っているのは皆、個人史だってさ。

   参謀本部は書類を捨て、焼き、公式の記録なんて残っていない。みんな責任を取りたくないから。今だって、森友学園問題でも財務省の文章なんか捨てちまう国だから。

   ああ、余計なことばかりに話が飛びますね。すみません。

   成功した時は「俺がやった」「俺がやった」と、何もしない人までが関係者として名乗りを上げるのに、失敗すると、われ先に逃げ出すのが日本の組織の本質です。残念だけど、それが実態。

   アナタにはそれを変える、心意気を持ってほしい。頑張ってください。(江上剛)

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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