2024年 4月 20日 (土)

【追跡】「脱デフレ」で上昇期待のMUFG株 国内事業の効率化でまだまだ伸びる!(石井治彦)

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   2018年、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は有望株のひとつとみている。さらなる上昇が期待できる、「脱デフレ銘柄」だからだ。

   また、三菱UFJ株は有名企業でありながら、安く買えるのがサラリーマン投資家にピッタリ。少ない手元資金で株式を複数保有でき、上昇時に半分だけ売って利益を得たり、下落時に買い増して平均取得単価を下げたりできる。ウォッチし続けて損はない銘柄だと思う。

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メガバンクに米利上げの恩恵あり!

   米国の政策金利(フェデラルファンド レート)の引き上げが続いていることで、日本の銀行株もようやく動意づいてきた(動意づく=株価がはっきりと動き出すこと)。

   2017年12月1日付の日本経済新聞に「師走相場、株先高期待強く」の見出しが踊っていた。「米国の景気は底堅く、穏やかな利上げが続くとの見方が大勢を示す」と評価。そのうえで、「外為が一段と円安方向に動く可能性があり日本株を支えそうだ」と証券アナリストの見解を紹介していた。

   実際に、12月12~13日に開かれた米連邦準備制度理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)は金利を0.25ポイント引き上げ、年1.25%とした。

   この流れを受けて、2018年1月4日の大発会で日経平均株価は、前営業日(12月29日の大納会)から741円39銭も上昇する「爆上げ」となり、終値で2万3506円33銭を付けた。翌5日も終値は208円20銭高の2万3714円53銭を付けている。

   まさに「戌笑う」の格言どおりのスタート。なかでも銀行株は、三井住友フィナンシャルグループが4日、5日連日で、三菱UFJFGも5日に、ともに昨年来高値を更新するなど、全体の株価押し上げに、ひと役買っている。

   銀行株に「出遅れ感」があったこともあるが、年末に利食い売りした個人投資家らの資金が、銀行株に回って来ているようにみえる。

   米国の利上げの「恩恵」を、さっそく銀行株が享受。しかも、米FRBは18年にも3度の利上げを予定している。最近の経済情勢は、過熱せず冷めすぎてもいない状況の、「ゴルディロックス経済(適温経済)」とも呼ばれている。こうした状況のとき、景気の穏やかな回復とカネ余りへの期待が相まって、資金が安全資産からリスク資産へ流入(リスクオン)して相場を押し上げるとされる。

   そうであれば、相場が下降ぎみの時は「買いどき」かもしれない。上昇すれば、売ればいい。銘柄をウォッチするには、なんとも好都合ではないか――。

国内事業をAIで改革、生産効率をアップ!

   2017年11月26日付の日本経済新聞は記事で、「日本の金融機関の生産性は低い」と記述。その根拠として、「日銀によると、日本の大規模金融機関の経費率は70%程度。海外と比べ5ポイントほど高い。職員一人当たりの業務粗利益も欧州勢などに劣る」としている。

   その銀行が、ようやく企業改革に舵を切り始めたようだ。人工知能(AI)を使った支店の窓口業務の効率化によって、店舗の統廃合や人員削減を推し進めるという。

   周知のように、日本銀行のマイナス金利政策が影響して、メガバンクの国内業務は業績の低迷に苦しんでいる。そこで急務となったのが収益力の立て直し。金融とテクノロジーを融合したフィンテックを活用して、コスト構造を大胆に見直す。

   そうしたなか、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)は9月19日、デジタル技術の活用などで2023年度までに9500人分の業務量の削減を発表。12月26日付の日本経済新聞では、三菱東京UFJ銀行が2023年度末までに従業員を6000人程度削減するとの見通しを報じた。

   今後、大量採用時代の退職者が増えるほか、新卒採用を抑えることに伴う自然減を見込んでいる。「業務のスリム化を進め、少数で業務遂行できる体制をつくる」としている。

   今後、米国の金融引き締めに伴う貸し出し金利の上昇に伴い、日米間の金利差は広がることになる。その結果、日本のメガバンクをはじめ、金融機関の運用利回りは改善するはずだ。その時点で、業務のスリム化が並行して進むようであれば、収益構造は大幅に改善されると考えられる。つまり、株価も高騰することになると読める。

   1月5日、保有していた三菱UFJ株200株を858円で売却。この価格は2016年7月の「離脱ショックの今が『絶好のチャンス』混乱のさなか三菱UFJ株を買う」の記事掲載時の価格423円50銭の倍に相当する。 チャートを見ると、前回の高値に2015年6月につけたザラバ( 寄付から大引けまでの取引時間のこと)936円80銭があるが、その前に880円近辺に「価格帯別累積出来高」の膨らみがあるので、次はそのあたりでの売却を考えている。

   現在、保有している三菱UFJ株は、3100株。年初のスタートもよさそうなので、「戌笑う」の格言どおりの年になってくれれば、うれしいのだが...... (石井治彦)

2018年1月5日現在  3100株保有
平均取得単価671円71銭
昨年来高値 2018/01/05 870円00銭
昨年来安値 2017/04/17 642円20銭
直近の株価 2018/01/05 866円80銭

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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