2018年 10月 19日 (金)

【追跡】まだ値上がり、目標は1900円! J‐TEC株の「売りどき」を探る(石井治彦)

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   国内では森友学園への国有地払下げ問題、米国では連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ発表に、鉄鋼の輸入制限や中国に対する知財制裁関税と、株価が大きく乱高下する材料が噴き出している。

   そんななか、3月の学会シーズン(第17回日本再生医療学会総会・2018年3月21日~23日、パシフィコ横浜で開催)を終え、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J‐TEC)が動意づいてきたようだ。

  • 再生医療はまだまだ伸びる!
    再生医療はまだまだ伸びる!

「AIが細胞の善し悪しを判別」再生医療に弾み

   J‐TEC株は2018年に入り、3月15日に1648円の昨年来高値をつけた後、1600円での日柄調整を経て、3月28日には日中の高値1758円と、毎日のように昨年来高値を更新している。

   「再生医療はいまが『旬』と見る」と書いた前回2016年8月2日付の記事で、「2016年7月21日現在の株価は1286円。利益確保の、次のターゲットは2016年3月高値の1598円、15年5月高値の1650円、富士フイルムの取得価格1900円と続く」と記したが、2018年3月22日には、1650円の節目をクリアした。

   次は、富士フイルムホールディングス(HD)の取得価格1900円を意識した攻防になるとみている。なぜなら、1650円~1900円の間に節目となるような、価格帯別の累積出来高が見受けられないからだ。

   そうしたなか、3月26日付の日本経済新聞に、「再生医療、進むAI活用」と題して、「再生医療に使う細胞を効率的に作るため、人工知能(AI)を活用する研究開発が進んでいる。島津製作所や筑波大学などはそれぞれ、iPS細胞を増やす際に良質なiPS細胞を画像でふるい分ける技術を開発した。現在は経験を積んだ研究者の判断や手作業に頼っている。自動化で大量増殖が可能になれば、再生医療の応用研究に弾みがつきそうだ」との記述を見つけた。

   さらに、再生医療に使う細胞をつくる際には「細胞の塊」が大量に必要になるそうで、「東京大学の池内真志講師らは、死んだ細胞を含む塊などを除去する技術を開発した」とも書かれていた。

   記事によると、横浜市で開かれた日本再生医療学会では、AIを活用する研究発表が相次いだもよう。「AIが画像で細胞の良し悪しを判別し、ロボットで選別・排除する」研究が進めば、再生医療の応用研究に弾みがつき、再生医療を手がけるJ‐TECにも生産性向上でプラスに働く可能性があるのではないだろうか、と考えた。

難しい黒字化を前倒しで達成!

   J‐TECは、国内初の自家培養軟骨と自家培養表皮を再生医療製品として販売する、医療ベンチャーだ。

   2009年1月に日本初の再生医療製品として、自家培養表皮の「ジェイス」を発売した実績がある、日本における再生医療の老舗といえる存在。そのうえ、14年4月1日に、富士フイルムHDが1株1900円で買収。14年12月の払い込み完了により、子会社になった経緯がある。

   J‐TEC株は2014年12月15日に、1455円で100株を初めて購入。その時は「少なくとも富士フイルムHDの買収時の取得価格は上回るだろう」と予想していた。その後も1208円~1400円の安いところで買いを入れ、現在1000株(2017年3月時点から400株を買い増し)を保有している。

   とはいえ、多くの企業が参入し研究開発費を投入する中で、現在、再生医療製品として認可されているのは、J‐TECの自家培養表皮の「ジェイス」、自家培養軟骨「ジャック」、2015年9月承認のテルモの「ハートシート」、JCRファーマの「テムセルHS」の4品だけである。 そのため、再生医療で認可を受けること自体難しく、黒字化することはなおさら大変なようだ。

   その中で、J‐TECは2017年3月期決算の黒字化を1年前倒しで達成しており、18年3月期も黒字化が、また19年3月期も継続して黒字が見込まれているもよう。これまでの決算発表をみると、今後は黒字化が定着していくようにみられ、株価の上昇も期待できる。

   チャート(5年の週足)で価格帯別累積出来高をみると、富士フイルムHDの取得価格1900円辺りには550万株の出来高が、その次は2200円辺りに450~500万の出来高を示す節目があるように見える。

   売り急ぐ必要もないので、平均取得単価に4.7万円の利益を乗せた、1800円(35%アップ)あたりから、売りを入れようかと考えている。(石井治彦)

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J‐TEC)
2018年3月28日現在  1000株保有 平均取得単価1327円
昨年来高値 2018/03/28   1758円
昨年来安値 2017/09/08   1118円
直近終値  2018/03/28   1715円

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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