2021年 1月 21日 (木)

狙っていた武田薬品株を買いそびれ 判断が鈍った、そのワケは......(石井治彦)

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大型M&Aで有利子負債は4兆円超に

   また、(2)シャイアー社のM&Aで必要になる「7兆円」はあまりに巨額で、会社四季報最新版(2018年4集秋号)によると、武田薬品の年間売上高は1兆7370億円、時価総額は3兆6961億円。今回のM&Aに必要な7兆円は、年間売上の4.03倍。時価総額の1.89倍にのぼる。今回のM&Aの規模が、いかに大きいかがわかる。

   さらに、(3)7兆円の買収資金の調達で、「武田薬品は(買収資金の調達による)財務の悪化を抑える狙いで、買収提示額の約7兆円のうち3兆9000億円相当(武田薬品の時価総額相当)は新規に発行する自社株で支払い、残りの3兆1000億円は現金で支払うことにした。その現金支払いの資金は、銀行から借り入れる」(2018年4月26日付の日本経済新聞)ことにした。

   武田薬品は過去の大型M&Aにより、17年末時点で約1兆1000億円の有利子負債を抱えている。今回のM&Aで、それが4兆円超に膨らむ計算になる。自社株の活用を組み合わせても、「財務への影響が一定程度出てしまう」とも記していた。

   たしかに、現状の武田薬品はなお、世界トップのロシュ(スイス)の売上高、5兆円8842億円との差が大きく、またM&Aは売り上げ増を志向した前向きなものとはいえ、現実には過大な借入金と増資に伴う株式の希薄化が懸念されている。

   こうしたことがマイナス評価につながっているが、それにしても、あまりに過小評価しすぎではないか!

石井治彦(いしい・はるひこ)
   1970(昭和45)年に大学卒業後、自動車大手に勤務。リース販売を手がける。投資歴は実質25年。入社後にユーザーと接するなかで得た情報と自分の知識で、最初のボーナスをもとに株式運用を開始。しかし、78~98年の20年間は投資する余裕がなく、休止に。それが幸いしてバブル崩壊の痛手は軽傷だった。ただ、いつでも動けるよう、日本経済新聞をはじめ経済誌などには目を通していた。
   「現物株式取引」と「長期投資」が基本姿勢。2011年の退職後は少しの小遣い稼ぎと、興味をもって経済誌を読むために株式を保有している。現在、14の銘柄で、1万3800株を運用。東京都出身、69歳。
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