2024年 3月 19日 (火)

その66 これは上げ底か?不明朗な「徳利」や「ジョッキ」「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   行きつけの豚カツ屋に入った。いつもは定食とともに生ビールを頼むのだけど、随分と涼しくなってきた。日本酒の熱燗を注文した。メニューには「日本酒 380円」とだけ書いてある。「量」の表示は何もない。

   こういう店の常識では、多分1合(180ミリリットル)入りの「徳利(とくり)」ではなく、大きさは8勺か9勺入りだろう。でも、出てきたのは、思った以上に頼りなげな徳利。腰のあたりが少しくびれている。徳利の下に指を突っ込んでみると、2センチほど上げ底になっている。

  • 豚カツ屋で遭遇した徳利。腰がくびれ、かなり上げ底だった。
    豚カツ屋で遭遇した徳利。腰がくびれ、かなり上げ底だった。
  • 豚カツ屋で遭遇した徳利。腰がくびれ、かなり上げ底だった。

大きめのちょこに3杯半しかない

   「ちょこ」だけはやや大きめだった。1杯、2杯、3杯、そして4杯目になると、ちょこの半分ほどで酒が切れてしまった。家に戻って、同じくらいのちょこに3杯半の水を入れ、計量カップで測ってみた。7勺ほどだった。この豚カツ屋はご飯、みそ汁、それにキャベツまでがお代わり自由で、僕の好きな店なのだが、日本酒の「7勺」には、がっかりさせられた。

   でも、メニューにそう書いてあれば、驚きはしないが、表示なしの「7勺」はなんとも感心しない。メニューに「1合」とあるのに、せいぜい「8勺」くらいというのにも、よく出くわす。これは明らかに詐欺である。「小徳利」というのも見かけるが、いくら入っているのか、はっきりしない。不明朗である。

   いろいろ聞いてみると、日本酒は1升瓶(1.8リットル)から徳利11本か12本分を取るのが、居酒屋などの常識らしい。すると、徳利1本に入っている量は、8勺か9勺である。そうならそうと、前もって客にはっきりと示すべきだろう。「1合」のふりをしないでほしい。その点、ガラスのジョッキに入った生ビールなら、中身が見えない陶磁器の徳利よりも明朗だと言えるようにも思える。いや、僕はこれにも不満がある。

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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