2018年 12月 18日 (火)

外国人労働者の受け入れ拡大 新聞社説が総スカンするワケ

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   「移民を入れるつもりか!」と与党の中にも反対の声があった外国人労働者の受け入れ拡大問題。人手不足解消を狙って安倍政権は来年(2019年)4月スタートを目標に入国管理法改正案を国会に提出した。

   ところがこの法案、あの安倍政権応援団と目される産経新聞をはじめ、新聞各社の評判は極めて悪い。いったいどこが問題なのか。各紙の社説からさぐると――。

  • 外国人と共生する時代だが……(写真はイメージ)
    外国人と共生する時代だが……(写真はイメージ)

「移民」なのに「移民ではない」と言い張る無理

   入国管理法改正案のポイントと主な争点を整理すると、次の5点だ。

(1)従来の技能実習生の制度を残したまま、新たに「特定技能」という在留資格を設ける。

(2)特定技能は、一定の日本語能力と技能を条件に就労を認める「1号」と、さらに難しい日本語能力と熟練した技能を求められる「2号」に分けられる。

(3)「1号」の在留期間は最長5年で、家族の帯同は認めない。若い労働力を入れようというのが目的だが、家族の帯同は認めないことに対して、人権侵害の批判が出ている。

(4)「2号」になると家族の帯同が認められ、定期的な審査を受ければ事実上の永住が可能だ。安倍晋三首相は「移民政策ではない」としているが、「2号はまさに移民そのもの」という批判が根強くある。

(5)祖国に日本技術を持ち帰ることが役目の技能実習生は、最長5年の実習を終えると、無試験で「1号」の資格を得られる。その場合、累計10年間も単身で働くことになり、「人権侵害」の批判があがっている。

   今回の入国管理法改正案では、主要紙の中では唯一、日本経済新聞が「少子高齢化を克服する具体策が聞きたい」(10月25日)が「介護、農業、建設分野などの人手不足を緩和して、成長力を底上げしていく方向性は正しい」(10月25日付)とほぼ全面的に賛成している。11月3日付「外国人の就労拡大は生活の安定が前提だ」でも「人口減少下で日本が成長するには外国人材の積極的な受け入れが不可欠だ」と述べている。ともに、「与野党は議論を深めるべきだ」という条件付きながら、こうした積極的な賛成意見は珍しい少数派だ。

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