2018年 12月 18日 (火)

「ゴーンショック」は対岸の火事か? 社員のモラルダウンで会社が傾く怖さ(大関暁夫)

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   日産自動車の元会長兼経営最高責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏が、金融商品取引法違反の疑いで東京地検に逮捕され、メディアは連日、蜂の巣を突ついたような騒ぎになっています。

   表向きの容疑は金商法違反。とは言え、その中身は公表外の報酬をお手盛りで得ていた件をはじめ、関連会社により海外に複数の自宅を購入させていた件、勤務実態のない親族を関連企業の役員に据え不当な報酬を支払っていた件など、ひと言で言えば、絶対的な地位を利用しての組織の私物化容疑であるとのことです。

  • 会社経費の私的流用はよくあること?(写真は、カルロス・ゴーン氏 2014年撮影)
    会社経費の私的流用はよくあること?(写真は、カルロス・ゴーン氏 2014年撮影)

会社経費の私的流用はよくあること?

   ゴーン氏は20年ほど前に瀕死の状態にあった日産自動車をV字回復させ、復活させたカリスマ経営者であるだけに、事件の波紋は過去の類似の不祥事とは比較にならないほどの大騒ぎになっています。

   ゴーン氏逮捕の騒ぎを受けて、友人の会社経営者T氏からからメールが来ました。

「金額の問題はあるにせよ、経営者が会社の経費でいろいろな費用を落とすなんて世の中にあたり前のようにいくらでもある話でしょ。やりすぎを非難されるのはわかるけれども、新聞もテレビもちょっとゴーンさんを叩きすぎなんじゃないのかと見ていますが、どう思います?」

   一見すると文章は質問調ですが、彼の性格をよく知る私には「金額の規模はまったく比較にならないぐらい小さいけど、じつは私も会社で私的流用しています。多くの経営者がやっていることだし、これって別に問題ないですよね」と、自分を正当化したいので念のために確認するけど、「問題なし」のお墨付きくださいね、という意図が見えるような気がしました。

   T社長は、自身が100%出資の完全オーナー会社の経営者です。ゴーン氏は大企業のカリスマトップとは言え、あくまで上場企業の一サラリーマン経営者です。じつはこの手の問題。オーナー経営者であるか、サラリーマン経営者であるかによって大きく違う部分と、共に同じように注意しなくてはいけない部分があるのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。 連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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