伝説のロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの半生を描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」が世界的な大ヒットになっています。2108年11月の全米公開以来、予想を上回る観客動員数を記録中。興行収入もうなぎ登りで、あの、「アナ雪」でさえできなかった「ある現象」が話題になっています。「アナ雪」も成し得なかった「右肩上がり」現地時間11月2日に全米公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、業界の予想を上回る異例の大ヒットになっています。興行収入も順調で、公開からたった10日で1億ドル(約110億円)を突破。その後も快進撃を続けて、ついにヒップホップグループN.W.A.の軌跡を描いた「ストレイト・アウタ・コンプトン」を抜いて、音楽伝記映画としては全米ナンバーワンのヒットとなりました。BohemianRhapsodyisthebiggestmusicbiopicofalltime(「ボヘミアン・ラブソディ」が、過去最高の音楽伝記映画に)thebiggestofalltime:過去最高の、過去最大のbiopic:伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」のスゴイところは、米国内よりも、海外(米国以外)での売り上げがグングン伸びていることだそうです。直近のデータでは、売り上げの3分の2が海外収入(米国以外)だと報じられていますが、日本だけではなく世界中でブームになっているのですね。とりわけ日本では、「ある現象」が話題になっています。11月9日の公開から4週連続で興行収入が上がり続けていますが、この「右肩上がり」の現象は、あの「アナと雪の女王」(2014年3月公開)や「君の名は。」(16年8月公開)などの超ヒット作でも起こらなかったというから驚きです!お隣の韓国では、公開から3週目の興行収入が、前週比で一気に51%も増えたとか。どこまで「右肩上がり」が続くのか、異次元の快進撃ぶりが気になります。じつは、私もクイーンのファン。映画の公開を心待ちにしながらも、「ブームが去ってからゆっくり観よう」と、のんきに構えていました。ところが、ブームは去るどころかどんどん大きくなるばかり。映画館のチケットオフィスで「全席完売」のサインを見るたびに、「もっと早く観ておけばよかった」と後悔しているところです。ブライアン・メイも太鼓判 アカデミー賞の行方は?世界的な大ヒット映画「マンマ・ミーア!」や「美女と野獣」の興行収入も抜くのではないか、という勢いの「ボヘミアン・ラブソディ」。ここにきて、賞戦線にも影響が出ているようです。映画でフレディ・マーキュリー(享年45)を演じた米国人俳優ラミ・マレック(37)が、フレディの生き写しと評される演技から、アカデミー主演男優賞にノミネートされるだろうという声があがっているのです。クイーンのギタリストだったブライアン・メイ(71)も、ラミ・マレックの演技を高く評価して、アカデミー賞ノミネートの太鼓判を押しています。He'sincredible.(ラミ・マレックはすばらしい)Withoutdoubthe'llbeonthenominationslistforanOscarandwelldeservedaswell."(間違いなく、彼はオスカーにノミネートされるだろうし、オスカー像にふさわしい)withoutdoubt:間違いなく、疑いの余地なくdeserve:値する、ふさわしい「オスカー像」とは、アカデミー賞受賞者に送られる男性像のこと。誰よりもフレディ・マーキュリーを知る元メンバーの「太鼓判」は、何よりも説得力があります。これから始まる賞戦線が楽しみですね。それでは、「今週のニュースな英語」は、ブライアン・メイのコメントから「deserve」(~に値する)を取り上げます。後ろに名詞を持ってきて、「~にふさわしい」という使い方が一番シンプルです。Youdeservethisprize.(君はこの賞にふさわしい)Youdeserveahugebonus.(君は、巨額のボーナスをもらうにふさわしい)Themoviedeservestheaward.(この映画は、その賞を受けるに値する)「よくやったね」「頑張ったね」「よい成績だね」というニュアンスで使うことが多いのですが、皮肉っぽく使うこともあるようです。Youdeserveit.(自業自得だよ)ブライアン・メイは、もちろん称賛の意味で「deserve」を使っています。アカデミー賞を受賞するかどうかはこれからの興行成績次第なのでしょうが、個人的には、アカデミー賞の授賞式で「wearethechampions」を聴きたいです!(井津川倫子)
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