2019年 12月 13日 (金)

米中に後れをとったAI技術 日本が巻き返すヒントは?(気になる本の散歩道)

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50年に一度のチャンス

   AI白書によれば、中国が台頭してきた背景には、スマホによる決済やネット通販、監視 カメラネットワーク、音声などビッグデータの活用、多くの若手AI技術者の育成などをめぐる政府による積極的な政策の推進や支援がある。

   たとえば、中国ではキャッシュレス化が広く普及しており、支払いばかりでなく、スマホがさまざまな場面で活躍。スマホなしでは始まらないとされ、政府と「BAT」と呼ばれる3社、「Baidu=百度(バイドゥ)」「Alibaba=阿里巴巴(アリババ)」「Tencent=騰訊(テンセント)」がけん引して、AIの導入が進められている。

   AIの分野では「ベンチャーのインキュベーション、人材育成など課題は多い」とし、海外の動向を参考にして官民をあげた取り組みを推進すべきと、白書は訴える。

   日本では「便利だから」とスマホが手放せない人がいるが、すでに中国ではスマホがないと生活できないと言っても大げさではないらしい。日本との「差」は大きい。

   一方、AIの普及や導入が加速した背景には、ディープラーニングの成功があった。人間の行動には「暗黙知」と呼ばれる言葉や形式によらない、たとえば徒弟制度の中だけで受け継がれる技のようなものがあり、これをプログラミング言語で表すことが困難だった。そのため、プログラミングだけで動作するロボットは単純な動きの繰り返ししかできなかったが、ディープラーニングがこのことを克服した。

   さらに、今後に向けてさらに期待されているのが画像認識の進歩。画像認識でコンピューターが人間の精度を上回る時代は、すぐそこまで来ている。コンピューターやマシンでは人間の代わりができないと考えられている仕事の中に、視覚を使って認識、判断しているものはたくさんあるが、それらのほとんどが自動化できる可能性が生まれ、今後の活用に期待が高まっている。

   AI研究においてディープラーニングは50年来のブレークスルーであり、企業にとっても業種にかかわりなく、「50年に一度のチャンス」という。

「AI白書 2109」
「AI白書 2109」

AI白書 2019
独立行政法人情報処理推進機構 AI白書編集委員会編
KADOKAWA
3600円(税別)

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