2020年 11月 30日 (月)

急成長ECサイトから見る中国経済 驚きの1元グッズ並ぶ「拼多多」

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内陸部ユーザーのモノ凄い消費力

中国内外の著名出店企業の紹介。パナソニックの名も。
中国内外の著名出店企業の紹介。パナソニックの名も。

   さらに、拼多多の急成長を支えたのは広大な内陸部に住む庶民層でした。その主なお客は、日本に個人旅行に来て爆買いをしたり、越境ECで海外の高級ブランド品を手に入れたりする層ではなく、地方都市に住む低所得層といえる人たちです。

   北京、上海などの「1級都市」ではなく、4級、5級、6級などと格付けされる地方都市に住み、学歴の高くない人たちも目立ちます。ただ、その拼多多の取引件数が、先行したJD.comを、すでに越えたとの報道も出ており、地方ユーザーの消費力のモノ凄さを見てとることができます。彼らには先行した「2強」ECサイトの手が届いていなかったのです。

   米ナスダックでの拼多多の株価や業績は、中国の国内消費の動向を見るうえで重要な指標となり、経済全体の先行きを見るうえで参考になるはずです。中国で、いまや個人消費がGDPの4割近くにのぼっていますから。

   品ぞろえにも変化が。以前は、日系企業の商品は存在感がありませんでしたが、直近ではパナソニックの商品が並ぶようになっています。中国の経済成長率の鈍化を危惧する声も出るなか、成熟期に入りつつある沿岸部に住む数億人ではなく、成長著しい内陸部の10億人をターゲットとする拼多多という新興サイトを「先物買い」する思惑を、メーカーや投資家が抱いても不思議ではありません。

山本 達郎(やまもと・たつお)
1980年生まれ、慶応大卒。2006年に北京でネットマーケティング会社を創業。2015年、中国向けメディアやインバウンド・越境ECプロモーション事業を行う株式会社クロスシーによる買収に伴い、同社執行役員に就任した。
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