2019年 8月 21日 (水)

保育所「落選狙い」は許せるか? 6割の働く女性が「許す」理由は政府の対策がなってないから

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   育児休暇の延長に必要な保育所の「落選通知」を入手するため、入所が内定しても辞退したり、あえて競争率の高い保育所に申請したりする「落選狙い」が問題になっている。

   政府はこうした「落選狙い」対策のため、市区町村が入所申請者に「入所本気度」を確認する方法を導入する方針。しかし、根本的な解決にならないという批判の声も上がっている。

   そんななか、「落選狙い」について、働く女性に意見を聞く調査がまとまった。6割以上が「いまのルールが問題だ」と指摘。政府の対策に、正社員の女性の4割以上が「適切と思わない」と批判的だった。

  • 保育所にわが子を預け、さあ出勤(写真はイメージ)
    保育所にわが子を預け、さあ出勤(写真はイメージ)

世田谷区では「落選狙い」が待機児童数の4割に匹敵

   この問題が起こったのは、2017年10月のこと。育児・介護法の改正で育児休暇が最長2年まで延長できるようになったため、とされる。ただし、延長には保育所に入れないなど特別の事情が条件となるため、入所選考に落ちたことを証明する「保育所入所不承諾通知書」、いわゆる「落選通知」が必要になる。

   このため入所申請の際に最大5つの保育所を申し込めるのに、競争率の高い園を一つに絞ったり、自治体の窓口で「入所が難しい保育所を紹介してほしい」と頼んだり、インターネット上で「落選の仕方」を伝授するサイトが設けられたりした。

   日本で最も待機児童が深刻とされる東京都世田谷区では、2018年に約500人の「入所内定辞退者」が出ているが、区が調べたところ、そのうち推計で延べ190人が最初から「落選狙い」の可能性が高いことがわかった(毎日新聞東京版2018年9月6日付)。保坂展人区長は「(育休延長を希望する)保護者を批判すべきではない。問題は国の育休制度にあり、改めるべきだ」と指摘した。

   世田谷区の待機児童は486人だから、「落選狙い」の子どもはその39%に匹敵することになる。

   「落選狙い」家庭の子どもが入所選考に通り、逆に「入所希望」の子どもが落選するなどの混乱が増えているため、自治体側が政府に対策を求めた。

   厚生労働省は2018年10月、保育所の入所申込書に「落選狙いかどうか」を判断できる記載欄を設ける改革案を発表した。「保育を希望するが、落選した場合は育休延長も可」などのチェック項目を設け、「入所本気度」が低い人には希望通り「より落ちやすく」するという。2022年度の入所募集から導入する。

   こうしたことから、主婦に特化した就労支援サービスを展開するビースタイルの調査機関「しゅふJOB総研」が「『落選狙い』の意識調査」をまとめた。インターネットを通じて働く主婦層650人から回答を得て、2019年2月28日に発表した。

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