2021年 1月 28日 (木)

ことわざ」の証明「情け」をかけると幸せホルモンが増える!(気になるビジネス本)

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「終わりよければすべてよし」も科学的に正しい

   旅行に行った後、思い出について語るのは楽しいものです。ところが、帰路でひどい渋滞に巻き込まれていたり、仲間同士がトラブルになっていたりしたらどうでしょう。最悪の思い出しか出てきません。

   Aさんというプロ野球選手がいたとします。新人の頃はミスばっかりでしたが、数年後に成績を残すようになります。そうなれば、新人の頃のミスなんてどうでもよくなります。

   これらのエピソードは「終わりよければすべてよし」です。

   ノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のダニエル・カーネマン氏は、「ピーク・エンドの法則」を発表しています。これは、私たちはある過去の経験を、絶頂(ピーク)時にどうだったか。そして、どう終わったか(エンド)によって判断するという実験です。証明方法は、次のようなものでした。

   人々を2つのグループに分け、大音量の不快な騒音を聞かせました。Aグループにはずっと同じ騒音を、 Bグループには、ときたまAグループよりひどい音も混じる一定ではない騒音で.最後は少しましな音を聞かせました。すると、Bグループのほうが、Aグループよりも不快さの評価が低かったのです。ひどい音を聞かされた「ピーク」よりも、それほどではなくなった「エンド」という記憶が不快感を和らげたと考えることができます。

   人間の記憶は終わりの印象だけが強く残る傾向があります。「終わり」を無理やりにでもよい記憶と結びつければ「幸せ体質」になるのかもしれません。

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員
代議士秘書、大手コンサルティングファームで、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事。IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/故・橋本龍太郎元首相夫人)を運営。NHK、民放各社のテレビ出演、協力、経済誌などの掲載多数。著書は多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。
経営学修士、経済学修士。東京都出身。
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