2020年 12月 5日 (土)

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   以前にこの欄で紹介した「関東の私鉄の格差」(河出書房新社)では、東京メトロ(東京地下鉄)が対象から外れていたのだが、その理由として、会社の成り立ちや使命が他の大手とは異なっていることが指摘されていた。元は政府などが出資する特殊法人。行政改革で民営化され16社目の大手私鉄となったものだ。

   営業距離は関東では1位東武の半分以下だが、東京都内に9路線を持ち、営業収益では東武や東急の2倍以上にのぼる。東京メトロをつぶさにみれば、同社だけで一冊できるほどの「すごさ」があったのだ。

「ここがすごい!東京メトロ 実感できる驚きポイント」(土屋武之著)交通新聞社
  • 19年2月に登場した東京メトロ丸ノ内線の新型車両2000系。23年度には53編成すべてが2000系になる予定
    19年2月に登場した東京メトロ丸ノ内線の新型車両2000系。23年度には53編成すべてが2000系になる予定
  • 19年2月に登場した東京メトロ丸ノ内線の新型車両2000系。23年度には53編成すべてが2000系になる予定

9路線持つ東京メトロ

   東京メトロの路線延長は195.1キロメートル(営業キロ)。JRを除く民間鉄道会社ではトップ5の一つに数えられる。所有する9路線は、旧営団地下鉄から引き継いだ8路線と、東京メトロ発足後の2008年6月に開業した副都心線。一部を除いて他社路線と相互乗り入れをし、またJR山手線の内側で各路線が迷宮のような乗り換えネットワークを築いて、1キロあたりの輸送人員や営業収入はトップクラスだ。

   株主は政府(53.4%)と東京都(46.6%)で、ほぼ半分ずつ保有している。民営化以来、上場が取りざたされ、その売却益を東日本大震災の復興財源に充てる決まりになっているが、まだ時期は明らかにされていない。東京都は、東京メトロの上場前に都営地下鉄との一体化を実現したい意向を持つとされ、このことなどがブレーキになっているとみられる。

伝統と先端テクノロジー共存

   鉄道ファンからばかりではなく、社会的にも、経済的にも注目度が高い東京メトロ。大手私鉄の1社ではあるが、確かに大都市の周辺部から郊外へ延びる他の大手各社とは趣が異なるようだ。

   本書「ここがすごい!東京メトロ 実感できる驚きポイント」(交通新聞社)は、同社が東京の旅客輸送を担って誕生し、その後、首都圏が広がるにつれ、新規路線が最初から他社との接続を目的としていたことなど、その特異性に注目して、各路線に応じて、乗ってわかる、見てわかるポイントをレポートした。伝統と先端のテクノロジーが共存している様子が、東京メトロを象徴していて興味深い。

   9路線のそれぞれを1章として、まとめの章を加えた10章立て。冒頭の序章では、会社として全路線で取り組む災害対策やホームドア整備、バリアフリー化などについて述べられている。近年は「ゲリラ豪雨」が多発しており、路線全体のうち約85%が地下にあり、全179駅のうち158駅が地下に設置されている東京メトロでは、その対策には万全を期すことが求められる。地下駅へ降りる入り口を地面から数段高くするローテクな堤防造りはその一つ。バリアフリー化への逆行との指摘もあるが、水圧が低い地上部で対応できる効果があるという。

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