2019年 7月 17日 (水)

その88 「のり」を載せただけの「ざるそば」 「こんなものいらない!?」(岩城元)

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「のり」だけ載せは昔から不評だった

   のりを載せただけで割高なざるそばの評判は、昔から芳しくないようだ。

   人づてに聞いた話だけど、かつて日本国有鉄道(現JR各社)の総裁を務めた石田礼助さん(1886~1978年)もそうだった。ぱらぱらとまいたのりの有無だけで、あんなに値段に差があるのはおかしいと言って、そば屋に行く際はいつも、刻んだのりを隠し持っていたそうである。

   僕が直接、話を聞いたのは経済団体連合会の会長だった土光敏夫さん(1896~1988年)で、「いい若い者がざるそばなぞは食うべきじゃない。値段の安いもりそばをうんと食ったほうがいい」と話していた。

   邪推かもしれないが、そば屋によっては、「ざるそばともりそばの両方を置いたら、二つはどう違うのか、値段の違いは妥当か、などと比べられてしまう。面倒だから、のりを載せたざるそばだけにしてしまえ。あるいはもりそばだけでいいや」なんてことを考えて、あえて片方しか置かないことがあるのではないだろうか。(岩城元)

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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