2019年 8月 24日 (土)

進まない「教育現場」の改革 教員はストレスでくたくた、精神疾患多く(鷲尾香一)

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   生徒への体罰、校内でのいじめへの対応、親からの子どもへの虐待に対する対応など、何かと批判の多い「教師」という職業だが、教師自身が受けるストレスも非常に多く、過酷な仕事でもある。

   このほど文部科学省が発表した「2017年度公立学校教職員の人事行政状況調査」には、教職員の実態が浮き彫りになっている。この調査は毎年行われており、47都道府県及び20指定都市の計67教育委員会を対象に調査している。そこから、見えてくるものは......

  • 学校の教室では……
    学校の教室では……

精神疾患者数、2017年度は5077人

   2017年度では、教職員全92万760人中、病気休職しているのが7796人、精神疾患による休職者は5077人もいる=下表(学校種別)を参照。

   なかでも、精神疾患による休職者は2007年度以降、恒常的に5000人前後で推移しているが、2017年度は前年度の4891人から186人の増加にとどまった。

   しかし、これらの休職者の数字に、1か月以上の病気休暇を取得した教職員数を加えると、病気休職者は約1万人も増加し1万7196人に、精神疾患による休職者は約3400人増加し8470人に跳ね上がる。

   病気療養に近い数の教職員が、精神疾患を患っているという実態には驚きだ。

※以下に、学校種別の病気休職者数と精神疾患者数のデータ(表は厚労省のデータをベースに筆者が作成。以下、同じ)を添付した。

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   この病気休職者と精神疾患による休職者は、男性の病気休職者が3212人(1か月以上の病気休暇を取得した教職員数を加えると6606人)、精神疾患は2308人(同3935人)、女性の病気休職者が4584人(同1万590人)、精神疾患は2769人(同4535人)となる。

   男性の全教職員数は44万5002人、女性は47万5758人とほぼ同数なので、男女の差なく、ほぼ同じ比率で病気あるいは精神疾患にかかっていることになる。

   また、職種別のデータは以下のとおり。職責が軽く、教育現場に近いほど、病気休職や精神疾患での休職者が増加することがわかる。現場の教師に如何にストレスがかかっているのかは明白だろう。

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鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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