2024年 4月 20日 (土)

考えることは「筋トレ」と同じ! Deep Thinkを脳の関係性を読み解く

提供:Think Lab

―― よりよいアイデア、発想を生み出すためには、どのようなことが必要だと考えますか?

青砥さん「自分の内側の情報に目を向けるということだと思います。脳神経科学的な話をすると、脳の中には三つのモードがあると言われています。特定の対象に意識を払わない、ぼうっとした状態の脳の回路、つまり無意識下の状態の神経活動『default mode network』。それに対して、積極的に思考を駆使する、意識的な注意を向けている状態および脳回路『central executive network』。そして、最近研究が進み注目されているのが、これら二つの状態をスイッチングしハブ的な役割を果たす『salience network』です。
  『salience network』は、カラダの内側の情報をモニタリングし、内部変化に気づくための脳のモードなのですが、この気づきによって『central executive』のような意識的な思考を可能にしたり、『default mode network』のような無意識的な思考を誘導していると、いわれています。
  世の中が便利になると人間の注意は、より外の世界に向いて広がっていきますが、じつは大事な情報は、自分の内側にこそたくさん眠っています。
  最近、瞑想やDeep Thinkが注目されているのもそのためだと思っており、自分の内側に問いかけることによって情報を得ることも大切だと考えています。
  僕がDeep Thinkしていると、確実にやって来るのが脳の中のモヤモヤ感です。しかし、『わぁ、行き詰まった』という時、そのモヤモヤ感に気づけているということは、自身の内側に目を向けられている証拠であり、そのモヤモヤ感の先に新たな閃きやアイデアが眠っているはずと思い込み、考えるようにしています」
井上一鷹
井上 一鷹(いのうえ・かずたか)
JINS MEME事業部 事業統括リーダー/Think Labプロジェクト兼任
慶應義塾大学理工学部を卒業後、戦略コンサルティングファームのアーサー・D・リトルに入社。大手製造業を中心とした事業戦略、技術経営戦略、人事組織戦略の立案に従事した。
2012年に株式会社ジンズ入社。社長室、商品企画グループマネジャー、R&D室マネジャーを経て、現職。集中を計測するデバイス「JINS MEME」のデータをもとに、2017年に「進化し続ける」ワークスペース「Think Lab」のプロジェクトを立ち上げ、一人で深く考える「Deep Think」のための環境、働き方を開発した。
主な著書に「集中力 パフォーマンスを300倍にする働き方」(日本能率協会マネジメントセンター刊)ある。
Think Lab:https://thinklab.jins.com/jp/ja/
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