「働き方改革」の大合唱で、企業風土や組織、ビジネスのプロセスなどが、大きく変わろうとしている。AI(ArtificialIntelligence。人工知能)やRPA(RoboticProcessAutomation。ルールエンジン、機械学習、人工知能などの認知技術を活用したオフィス業務の効率化や自動化に向けた取り組み)の技術が、それを支援して、後押しするとされる。完全内製によるAIやRPAの導入など、最新のデジタル技術の活用を通じた顧客サービスの向上をサポートする三井住友ファイナンス&リース(東京都千代田区)の先進的なデジタル技術の内製化手法に、日経BP社が着目。テクノロジーだけではデジタルシフトを成し遂げられず、組織やプロセス、企業文化や風土まで踏み込んで変革をしていくまでの事例を取り上げた。「ストーリーで学ぶデジタルシフトの真髄 現場と取り組むデジタル先進企業の挑戦秘話」(茂木俊介著)日経BP社「業務のデジタルシフトが進まない」悩みITが人々の生活をよくする「デジタルトランスフォーメーション(DX)」がもてはやされ、IoTやAI・RPAによる働き方改革や業務の効率化が大命題となっている昨今。しかしながら、多くの企業は自社業務のデジタルシフトが進まないという課題を抱えている。本書は、三井住友ファイナンス&リースのイノベーションプロジェクトチームが手がけた「デジタルで勝つ」企業への道筋がわかる5本のノンフィクション。Story1:たった一人からのデジタルシフトStory2:GE流プロセス改善のカルチャーを生かすStory3:現場を変え人もつくった驚きのRPA導入Story4:内製で乗り越えたAI開発の壁Story5:デジタル化の先に新しい価値創出をで、綴られているデジタル先進企業の「挑戦秘話」だ。「主役はビジネス、テクノロジーじゃない!」というように、同社が進めるデジタルシフトの特徴は、AIやRPAの技術の導入だけではなく、組織やプロセス、企業文化・風土を変えていくGE流の企業変革や業務改善手法を取り入れながら、先進的なデジタル技術の内製化を進めていくことにある。それにより、最新のデジタル技術がPoC(実証実験)で終わらずに、実務で活用されるとともに、現場でデジタルシフトを推進する人材の発掘・育成が行われている、としている。本書では、これらのエッセンスを実務で活かせるよう、実際の現場で起きた問題をどのように議論がなされ、どのように解決されたかを紹介。従来のデジタル戦略の概念や方法論を説く書籍と比べて、実践的でわかりやすい内容になっている。完全な内製化によってリスクを抑制しながら成果につなげようとする戦略を、ストーリー仕立てで紹介。DXを進める企業にとっての指南書となる一冊。「ストーリーで学ぶデジタルシフトの真髄現場と取り組むデジタル先進企業の挑戦秘話」茂木俊介著編集:日経BP総研イノベーションICTラボ協力:三井住友ファイナンス&リースイノベーションプロジェクトチーム日経BP社税別1500円
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