「世界で一番セクシーな政治家」で知られるカナダのトルドー首相。フランスの高級リゾート地・ビアリッツで開かれていた主要7か国首脳会議(G7サミット)では、圧倒的な個性を誇るトランプ米大統領や新顔のジョンソン英首相を差し置いて、ネットの話題を独占しました。あっという間に世界中に「バズった」トルドー首相の「激写写真」とは......。トップ外交の裏で繰り広げられた「舞台裏」をのぞいてみました。誰が見ても「絵になるカップル」に沸く!?フランスのビアリッツで開かれていたG7サミットは、恒例となった首脳宣言が見送られるなど、型破りな幕引きとなりました。米中貿易摩擦や環境問題をめぐる各国首脳の緊張が伝えられるなか、最も注目を集めたのは意外にもカナダのトルドー首相。ハリウッド俳優ばりのイケメンで知られるトルドー首相の「ある瞬間」を激写した写真が、あっという間に世界中に拡散したのです。AphotoofCanadianprimeministerJustinTrudeauandMelaniaTrumpwentviral.(カナダのジャスティン・トルドー首相とメラニアトランプ夫人の写真が拡散した)goviral:拡散する バズるPhotoofMelaniaTrumpandprimeministerJustinTrudeausetsTwitteraflamesetTwitteraflame:ツイッターを沸かす(メラニアトランプ夫人とトルドー首相の写真が、ツイッターを沸かせている)首脳夫人を交えた記念撮影時に、トルドー首相とトランプ米大統領のメラニア夫人が「あいさつのキス」を交わした瞬間を捉えた映像が、「セクシーショット」として世界中に拡散。ツイッターを沸かすほど、話題を独占しました。長身のトルドー首相とモデル出身のメラニア夫人は、誰が見ても「絵になるカップル」ですが、「#MelaniaLovesTrudeau」(メラニアはトルドーが好き)というハッシュタグが広がるなど、どちらかというと「メラニア夫人の方が夢中」というトーンが目に付きました。なかには、「Melaniaisreadytoriskitall」(メラニアはすべてを危険にさらす覚悟ができている)と、あたかもトランプ大統領を捨てる覚悟があると臆測させるような記事も。義理の娘のイヴァンカ氏もトルドー首相を狙っているなど、センセーショナルにかき立てるメディアもあり、とにかくトルドー首相のモテ男ぶりが強調されたG7サミットでした。「英米のトランプ」から学ぶ「ひとひねり」した言いまわしG7サミットでは、英国の欧州連合(EU)離脱、米中貿易摩擦やアマゾンの熱帯雨林火災、イラン問題など、幅広い話題において各国間の駆け引きが繰り広げられました。なかでも私が感心したのは、「英米のトランプ」こと、トランプ米大統領とジョンソン英首相の応酬です。ひとひねりした言いまわしの一部を拾ってみると......。中国との貿易摩擦に関して、矢面に立たされたトランプ米大統領。盟友とされるジョンソン英首相でさえ、こう苦言を呈したそうです。BritishPrimeMinsterBorisJohnsonsuggesteda「dialingdown」ofthetensionswithBeijing.(ボリス・ジョンソン英首相が、北京との緊張を「トーンダウンしたほうがいい」と提言した)dialingdown:トーンダウンするなるほど、「トーンダウンしろ」というニュアンスで「dialdown」を使うのですね。勉強になりました。一方、EU離脱問題では、強硬姿勢を貫いて孤立するジョンソン英首相に対して、トランプ米大統領がエールをおくったと報じられました。UKislosingthe'anchorrounditsankle'(英国は、足かせがなくなるぞ!)EUという「足かせ」を外して、「早く自由の身になれ!」と、離脱をけしかけるトランプ米大統領。それでも、「自由になったあかつきには、米英間で自由に貿易しよう!」という甘い誘いには、ジョンソン英首相はクールに対応したとか。表舞台よりもよほど面白く、英語の勉強にもなった、G7サミットの「behindthescenes」(舞台裏)でした。(井津川倫子)
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