2024年 4月 25日 (木)

降って湧いた儲け話に要注意! 相手から言ってくる話にロクなものはない

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目利きの能力を鍛えましょう

   数か月前に国土交通省から是正勧告を受けた大手不動産会社がありました。じつは数年前、ある案件でこの会社の営業マンと対峙したことがあります。

   提案書には、将来的に建物を売却したり、新たに建て直したり、などさまざまな選択肢やメリットが提示されていました。提案書だけを見ればまったくノーリスクに見えてしまう内容です。

   ところが、木造にも関わらず坪単価が100万円近かったのです。鉄筋コンクリートで100万円程度ですから、一瞬、目を疑いました。さらに1部屋でも空きが出たら即赤字になるシミュレーション。アパート経営をしたことがあればわかりますが、退去後のメンテナンスには相応の費用が必要です。永続的に入居率が100%ということも考えられないからです。

   さて、世間には不動産のカリスマと呼ばれる人たちがいます。「新築のアパートを建てたい人を応援します。私が土地を見つけてくるので、その土地を購入して、紹介した業者を使いアパートを建設します。あとは、うまく利回りができるように運営するだけです。超簡単ですよね?」。こんな具合に契約を勧めます。最後は、高利の負債だけが残ります。

   最近はオリンピックの影響で、湾岸エリアは建設ラッシュでしたが、供給過剰になりつつあります。供給過剰になれば、売れ残る物件が発生します。売れ残った物件が投げ売りされたら、さらなる価格の下落を引き起こすでしょう。

   不動産投資に正解はありませんが、一般の人は入手できる情報に限界が生じます。リスクを軽減するには、質の高い情報を入手することが必要です。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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