2019年 10月 18日 (金)

【日韓経済戦争】「タマネギ男」甥の逮捕で検察VS文政権全面戦争! 野党党首の抗議「丸刈りパフォーマンス」ってなんだ?

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   韓国の疑惑の「タマネギ男」チョ・グク法務部長官(法相)の親族がついに検察に逮捕された。検察VS文在寅(ムン・ジェイン)政権の激突が始まった。両者の暗闘はどんな形で進んでいくのか。

   一方、与野党の対決は、最大野党党首が抗議の「丸刈りパフォーマンス」をメディアに公開するという、日本では考えられない様子を見せている。韓国では珍しくない光景だという。いったいどうなっているのか。韓国紙で読み解くと――。

  • 抗議の断髪パフォーマンスを行なったファン・ギョアン自由韓国党党首(聯合ニュース9月16日付)
    抗議の断髪パフォーマンスを行なったファン・ギョアン自由韓国党党首(聯合ニュース9月16日付)

文政権の「メディア言論封じ」策に左翼紙も叛旗

   チョ・グク氏の「私募ファンド」のキーマンだった甥が2019年9月16日夜、検察に逮捕された。ハンギョレ(9月17日付)「私募ファンド疑惑の『キーマン』である5親等の甥 横領・証拠隠滅教唆の疑い 令状発行」が、こう伝える。

「チョ・グク法務部長官一家と関連した私募ファンド疑惑の『キーマン』と名指されているチョ長官の5親等の甥のJ氏(36)が9月16日、拘束された。J氏を経由して、チョ長官の妻のチョン・ギョンシム東洋大学教授に向かっていた検察捜査に弾みがつくものと見られる」

   J氏は、チョ長官の家族が14億ウォン(約1億3000万円)を投資した私募ファンドを運用する「PE・コリンク」を実質的に運用してきた責任者だ。虚偽公示を通じて株価浮揚を試みた疑い(資本市場法違反)をもたれている。また、投資した企業の資金、数十億ウォンを横領した疑いもある。

   一方、検察は大学の不正入学の疑いがもたれているチョ氏の娘の事情聴取も開始した。聯合ニュース(9月17日付)「法相の娘を事情聴取 不正入学疑惑」はこう伝える。

「ソウル中央地検は9月16日、大学への不正入学疑惑が持たれているチョ・グク法務部長官の20代の娘を出頭させ、事情聴取した。高麗大と釜山大医学専門大学院の入試に絡む疑惑を追及した。チョ氏の娘は高校在学中の2007年7~8月に2週間、檀国大の医科学研究所にインターンとして通い、翌年12月に医学論文の筆頭著者に名を連ねた。この論文は、2010学年度の高麗大入試で提出した自己紹介書に記載された」

   ところが、3週間インターンしたという期間中に、ケニアにボランティアに行っており、実際は3日間だけしかインターンに参加していない疑いがもたれている。また、チョ氏の妻も娘の入試に有利になるよう、東洋大総長名義の表彰状を偽造した私文書偽造の罪で在宅起訴されている。

   こうした検察の矢継ぎ早の動きに対し、大統領府側はメディアに対する「言論封じ」の禁じ手を打ち始めて対抗している。これには、さすがに文在寅政権寄りと見られている左派系のハンギョレでさえ、厳しい論陣を張っている。

   ハンギョレ(9月17日付)「社説:『容疑事実公開』禁止、知る権利考慮し慎重に」が、こう伝えている。

「政府与党が、刑事事件の容疑事実公開の禁止を強化するという。容疑事実公開をめぐる論議は、昨日今日に始まった話ではない。被疑者の人権は保護しなければならないが、国民の知る権利も重要だという名分も強かったためだ」

   韓国刑法126条には「容疑事実公表罪」があり、捜査機関がみだりに容疑事実を公表しないように「公報準則」が設けられていた。ところが有名無実化していたとして、急きょ政府与党が「チョ・グク長官疑惑」の捜査の真っ最中に、きちんとした意見集約の手続きもなしに法務部が訓令案を作成するという挙に出たのだ。もちろん、検察がチョ・グク長官疑惑の情報をメディアにリークするのを防ぐとともに、メディアにも自己規制を迫る狙いがある。

「法務部の草案をみると、内容は国民の知る権利の保障には不十分に見える。起訴以前での容疑事実の公開禁止を原則とするのは、既存の公報準則と同じだ。ただ、準則は6つの例外事由を設けているが、草案ははるかに広範囲かつ具体的に禁止行為を挙げている。公報資料による公開を原則とし、口頭説明が認められる場合にも指定された公開の場所で行うようにした。起訴後も、被告人の名前や罪名、起訴日時などのほか、起訴事実や犯行の経過などは公開できないとしている。検事および捜査官がマスコミと接触することも禁止した。検察・メディアの意見集約を経ていない草案段階とはいえ、行き過ぎた内容だ」

   記者が公の会見場などではなく、非公式に検事、捜査官に接触することを禁じているうえ、判決が確定した後でないと、事実上、詳細に犯罪事実を報道することが難しい内容だ。ハンギョレは、こう結んでいる。

「韓国の検察史において、権威主義政府時代の検事たちによる意図的な容疑事実公開は、(世論の応援を得て政府の)『外圧』を突破する有効な手段としてそれなりの正当性を持った。しかし、いわゆる『畔の時計事件』(盧武鉉元大統領が賄賂として時計を受け取り、それを畦に捨てたとされる容疑。後に担当検事がでっちあげだったことを暴露した)以降、容疑事実を流出させることは国民的な怒りを呼び、検察自らが公報準則を作るまでに至った」
「最近、チョ・グク事件でも容疑事実公開の議論が少なくない。しかし、今回の方針は時期や手続きなど、さまざまな面で不適切に見える。推進するにしても、広範囲な世論の集約など、より慎重にアプローチする必要がある」
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