【株と為替 今週のねらい目】市場の警戒感は後退!? どうなる米中通商交渉(11月25日~29日)

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   第1弾の合意に向けた米中通商交渉のゆくえに注目が集まる。不透明感が漂うなか、過度な警戒感は後退したものの、日米の株式市場は米中通商交渉と香港情勢に右往左往する展開が続きそう。

   ドル円相場も、方向感の乏しい展開となりそう。ただ、市場には米連邦準備制度理事会(FRB)が再び追加利下げに踏み切るのではないかとの観測が出始めている。

   どうなる? 今週の株式・為替マーケット!

  • 市場の動き、どうなる!?
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東京株式市場 香港情勢、米中問題の新たな火ダネか?

日経平均株価予想レンジ:2万2900円~2万3600円

   2019年11月22日(金)終値 2万3112円88銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、2万円台前半でのもみ合いが予想される。

   前週の日経平均株価は、手掛かり材料の乏しいなか、小幅ながら2週連続で下げとなった。香港の政情不安は米国議会上院が「香港人権・民主主義法案」を全会一致で可決するなど、米中関係に暗い影を落としている。

   今週の日経平均株価は、2万円台前半でのもみ合いが予想される。香港問題が米中間の問題として浮上し、米中貿易協議が年内の第1弾の合意に対して不透明感が漂い始めているものの、中国の劉鶴副首相がライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表に対して、月内の訪中を招へいしたことで警戒感は後退している。

   引き続き、米中貿易協議、香港問題の動向に注意が必要だろう。今週は国内外の経済指標の発表が相次ぐため、特に米国の経済指標に注目したい。

東京外国為替市場 狭いレンジでのもみ合い続く

ドル・円予想レンジ:1ドル=107円80銭~109円20銭

   2019年11月22日(金)終値 1ドル=108円64銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、引き続き狭いレンジでのもみ合いが続きそうだ。

   前週の外国為替市場でドル円相場は、弱含みでもみ合いとなった。米中貿易協議に対する不透明感や台湾の政情不安で、一時的にリスク回避のドル売りが見られたものの、急激なドルの下落につながることはなかった。

   今週の外国為替市場でドル円相場は、米中貿易協議や米国の金融政策で強弱材料が交錯しており、狭いレンジでのもみ合いが続きそうだ。米中貿易協議は年内の第1弾の合意に対して不透明感が出ている半面、中国の劉鶴副首相とライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表の会談が実現する可能性がある。

   米国の金融政策では、マイナス金利などについてトランプ米国大統領とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が11月18日に会談したことで、再び追加利下げの思惑が出始めている。25日に予定されているパウエルFRB議長の講演は注目。

   経済指標は、国内では25日に9月景気動向指数、29日は10月の失業率・有効求人倍率、10月鉱工業生産、11月消費動向調査などが予定されている。

   米国では、25日にパウエルFRB議長講演、26日に10月の新築住宅販売件数、27日に7~9月期GDP(国内総生産)改定値、10月の耐久財受注、10月の個人所得・個人消費などが予定されている。

   なお、28日に日本銀行の黒田東彦総裁講演が予定されている。

(鷲尾香一)

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