2020年 1月 18日 (土)

「退職代行」は甘えじゃない!? 現実は使わなければ辞められない職場の実態がある

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「甘え」とみるのは誤り

   退職代行による退職手続きが増えていることが報じられるようになったころは、レアケースとしてみられ、現代の若者特有の「甘え」が現象化したもののようにも受け取られたが、現実にはシビアな背景があることがわかった。

   まず、このサービスを使う人は、若者だけではないということだ。相談者の属性をみると、年代別では10代が約1%、20代が約28%、30代が約30%、40代が約21%、50代以上が約7%。30代が最も多く、40代以上が28%を占め、30~50代以上が6割近い。このことから「若者が使うサービス」とは限らないことが判明。勤続年数別では、1年以下が約27%と最も多いが、3年超す~10年以下が約23%、10年超が約11%と、キャリアを重ねた人たちも少なくはない。正規、非正規の雇用形態別では、約75%が正社員だった。

   弁護士の著者による代行サービスは、非弁業者らによるものと比べれば割高。退職届を送り付ければ辞められるものを、それだけの金額を出してもきれいに実行したいとするのは、誠実さの表れと著者はみる。それに比べると、会社側の不誠実な態度が目立つという。

   たとえば、長時間労働が不満で退職を考え、転職活動で内定を得た営業職の男性(30代前半、勤続5年)の場合――。転職先の勤務開始の3か月前に退職を申し入れたが、後任確保の困難を理由に引き止められ、その後も慰留が続いた。手続きが進まないまま過ごし、転職先に入社予定日を延期してもらうことに。その後、転職先が決まっていることなどを会社に明かし事態は進むが、退職予定日の1か月前になって突如退職届けを突き返され、社長に呼び出された。社長は男性に対し「非常識だ」「責任感がない」「どんな会社に行っても通用しない」などと罵倒。困り果てた男性は小澤弁護士に相談を持ち掛けた。

   この社長は男性に対し、さらに「この会社がどうなってもいいのか!?」とも言ったそうだが、そうなると、男性側からすれば「私のキャリアはどうなってもいいと考えているのですか」となり、これまでの恩義も消え失せる。著者の交渉で男性は無事、予定日に退職したという。

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