2024年 4月 24日 (水)

「やっぱり、見た目かな?」 会社に必要とされる「シニア」って、どんな人?【ひろ子ママの教訓 その4】

   さて、今回の相談者は、一発奮起したい60代を迎えたばかりのDさんです。

「数年前から会社で再雇用制度が取り入れられ、最長65歳まで雇用が延長されました。60歳で定年を迎えて、その後のプランの組み立てが間に合わず、会社も仕事も好きですし、ひとまず再雇用制度を活用することにしました。
ただ、63歳、65歳と先のことはまだ想像できなくて、どうしようか迷っています。また、これまでの後輩たちがどんどん上司となるので、どんなふうに会社内で立ち回っていくのがいいのかなと考えながら過ごしています」

   Dさんは、本当に仕事が好きなのですね。それは表情からも伝わってきます。少しでも求められる人材、必要とされる人材でいるためにはどうしたらよいのか――。そのポイントをお伝えします。

  • 会社が必要とする人材になりたい!
    会社が必要とする人材になりたい!
  • 会社が必要とする人材になりたい!

会社に必要な人と思ってもらうには......

   会社に必要な人ってどんな人物でしょう?

   会社にとって、何かしら有益な人は求められる人物になりうるでしょうが、これからいろんな世代が混ざる企業内では周りに「使いやすい」と思ってもらえるような、自身の努力も必要です。

   そこでさっそくですが、こんなことがあると思います。

【前の役職は忘れる】

   以前の部下が、上司になるということは大いに起こり得ることです。以前の自分の役職にすがってしまうと、

「相手よりも優れている」
「自分の方の立場が上だ」

と......。

   そんな気持ちから、相手の言っていることを素直に受け入れられなかったり、衝突が起きてしまったりします。前の役職は忘れ、年下にも謙虚な気持ちで対応することが大切です。謙虚な人こそ、敬われていると、わたしは思います。

   数年前から「マウンティング」という言葉も使われますが、定年後にも「マウンティングシニア」も存在するようです。

   ちなみに、マウンティングとは、本来は動物が自分の優位性を表すために相手に対して馬乗りになる様子を言います。

   再就職・雇用延長期間の立ち振る舞いは、ご自身の働き方に大きく影響しますね。

社内外で、年下・年上との繋がりを持つ

【常に学ぶ姿勢を忘れない】

   時代が変化する中で、仕事の内容自体も変化していきます。20年前の手法が現在は通用しないことも、たくさんあるでしょう。自分のやり方にこだわらず、新しい手法を取り入れるということも大切です。

   昔からのやり方と今のやり方の融合など、率先してやってみるのもいいかもしれませんね。最近、大人になってからの学び直しとして「リカレント教育」が注目されていますが、まずは企業内から実践できることもありそうです。

【社内外で、年下・年上との繋がりを持つ】

   学ぶことにも繋がりますが、自分の世代以外の繋がりを持つことは大切なことです。情報収集ができること、他の世代と過ごすことは新しい刺激にもなります。同じ世代ばかりですと、どうしても考え方が固まりやすくなります。人生経験から、若い人のメンターになることもできますね。

【やはり見た目も大事】

   モテるおじさまは、余分な贅肉がない。適度な筋肉がついている人! わたしも好きです(笑)。(Cam Camの「モテるおじさま、モテないおっさん」より)逆に、モテないおっさんは、たとえば夏に脇汗が染みていたり、髪がペタッっとしていたり、ベルトにお腹が乗っていたりするなど、敬遠されています。ここでは「モテる」「モテない」に分類しましたが、会社という同じ空間では、見た目で清潔感がある人と過ごしたいと、わたしも思います。清潔感を手に入れるためには、やはり努力することも大事です。まだまだ、諦めてはいけません!

大切なのは「棚卸し」すること

   再雇用制度の活用中に、同時に会社外でも収入を得る準備を始めましょう。Dさんが50代のうちに60歳以降の準備ができなかったのは、なぜでしょう?

   優先順位が後回しになって、考える時間をつくらなかったからではないでしょうか。再雇用制度の活用中も、社内をうまく活用して円滑な働き方ができるように、目指しましょう。

・これからどう過ごしたいのか?
・自分が提供できる価値は何か?

   これらを棚卸しして、低価格でもいいので提供してみる、動いてみる、貢献してみるということをオススメします。20代、30代のメンターになるでもいいですし、社内で自主的に勉強会を開催するでもいいですし、小さな一歩から始めましょう。

   新年、新しい目標を立てた方も多いかと思いますが、先日、裏千家の千宗室さんが次のように言っていました。

   新しい目標を立てるのではなく、「今年こそ、ここを補おう、ここを直そう」と考えるそうです。これを行なうには、今の自分の姿をしっかり見つめる気持ちが前提にあるということでした。まさに棚卸しですね。(ひろ子ママ)

ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
仮想スナック「ひろこ」を経営
古代マヤ暦シンクロ協会認定講師、ライター

不動産業界での営業、教育業界でのコーディネーターなどを経て、組織や人材開発に携わりながら、コーチングも行っている。鳥取県生まれ、大阪在住。多拠点生活に向けて活動中。
「キャリア50」https://career50.jp/?s=ひろ子ママ
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