2022年 7月 6日 (水)

2020年の相為替場は難解? 状況の移り変わりで「決め打ち」は危ない!(志摩力男の相場展望 その1)

イルカ・クジラが描く虹をモチーフにした"G-SHOCK"&"BABY-G"

ドル円相場、ゆっくりとドル高の方向へ

   米中貿易協議の第1段階が曲がりなりにも終了しました。米中の貿易が復活することから、世界経済は少しよくなっていく可能性があります。成長の回復は、欧州やオセアニア経済にいい影響をもたらすはずです。その意味では、ユーロの緩やかな反発が期待されます。

   ECB(欧州中央銀行)のラガルド新総裁は、ECB政策決定のプロセスを見直すと発言していますが、ドラギ前総裁が進めた過度な金融緩和政策が見直される可能性があります。過度な金融緩和を見直す動きは、じつはグローバルに出てきており、まだ利下げ局面の中にありますが、オーストラリア(豪)やニュージーランド(NZ)の中央銀行も同じ考え方を持っている模様です。

   日本は「短期決戦」「2年以内に」と当初言っていた異次元緩和政策を、出口も見えず、ズルズル続けていますが、そうした動きとは決別しようとしているのでしょう。

   こうして見てみると、ドル円は現状レベルから、ゆっくりとドル高の方向に振れてもいいかなと思う一方、ユーロドルは底入れしそうです。リスクオン的環境のなか、ユーロ円などのクロス円取引がいいのかなと感じます。

   想定レンジは、ドル円が1ドル=105~115円ですが、115円方向へのバイアスでしょうか。ユーロドルは1ユーロ=1.05~1.18ドル程度で、押し目買いを想定、ユーロ円は1ユーロ=115~135円程度で円安バイアスと見たいです。

   豪ドルは、未だ利下げ局面です。ボトムを予想するのは難しいのですが、現状の経済レベルが継続するならば、年間レンジは対米ドルで0.65-0.75、豪ドル円は70-80円レンジと想定します。

   どの通貨ペアも、予測は難しく、2020年は決め打ちするのではなく、状況がいろいろと移り変わるので、それに柔軟に対応していくのが肝心だと思います。

   次回は、2020年のリスク、特に米大統領選挙における「左派リスク」について考えたいと思います。(志摩力男)

志摩力男(しま・りきお)
トレーダー
慶応大学経済学部卒。ゴールドマン・サックス、ドイツ証券など大手金融機関でプロップトレーダー、その後香港でマクロヘッジファンドマネジャー。独立後も、世界各地の有力トレーダーと交流し、現役トレーダーとして活躍中。
最近はトレーディング以外にも、メルマガやセミナー、講演会などで個人投資家をサポートする活動を開始。週刊東洋経済やマネーポストなど、ビジネス・マネー関連メディアにも寄稿する。
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