2022年 7月 6日 (水)

2020年の相為替場は難解? 状況の移り変わりで「決め打ち」は危ない!(志摩力男の相場展望 その1)

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ファンダメンタルズによる予測は力を失っている!

   購買力平価で考えるドル円の適正レベルは諸説ありますが、現状はかなり円安レベルだと思います(それゆえ、海外からの観光客が多い)。 1年ほど前の米国の為替報告書では「円は20%割安」と常に指摘されていました。すなわち、米財務省が当時適正と考えていたドル円レートは85~90円レベルということです。日本銀行が発表している「実質実行為替レート」でも、現状の円のレベルはプラザ合意前の割安水準となっています。

   ところが、つい先日発表された米為替報告書では、IMF(国際通貨基金)の報告書が採用されていました(IMF 2019 External Sector Report)。それによると、現状のドル円レートはほぼ適切なレベルとされる一方、ドイツにとってユーロドルのレベルは10数%割安と指摘されています。

   同時に、同じ通貨を使用するイタリアにとっては、ユーロドルのレベルは5%程度割高と指摘。このあたりが共通通貨を使用する国々にとって課題でしょう。

   このレポートが、トランプ政権の以降を反映しているとするならば、ドル円のレベルに関しては特にお咎めなしですが、ユーロドルはかなり割安であり、早急に改善されないとダメだということになります。

   トランプ政権になってから為替市場が動かなくなってきた理由として、先ほどAIによるトレーディングを指摘しましたが、もう一つは、政治イベントが及ぼす影響が強くなり、従来からの経済ファンダメンタルズを積み上げる予測が力を失っている点を指摘することもできます。どうしても、政治イベント待ちになってしまいます。

志摩力男(しま・りきお)
トレーダー
慶応大学経済学部卒。ゴールドマン・サックス、ドイツ証券など大手金融機関でプロップトレーダー、その後香港でマクロヘッジファンドマネジャー。独立後も、世界各地の有力トレーダーと交流し、現役トレーダーとして活躍中。
最近はトレーディング以外にも、メルマガやセミナー、講演会などで個人投資家をサポートする活動を開始。週刊東洋経済やマネーポストなど、ビジネス・マネー関連メディアにも寄稿する。
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