2020年 6月 5日 (金)

上映中の「スマホ光害」なぜ映画館は野放しにするのか! ネット民に怒りの声殺到

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   「スマホ光害」という言葉まで生まれた――。最近、映画の上映中にスマホを見る人が増えて、ほかの観客の大迷惑になっている。

   せっかく楽しみにした映画のヤマ場のシーンで、液晶の照明がチカチカ光ったり、着信音のメロディーが流れたり......。

   映画館側では上映前に「マナーモードや電源オフ」のCMを流しているが、まったく効果がない状態だ。インターネット上では、

「なぜもっと厳しく取り締まらないのか?」
「もう映画館に行くのをやめた!」

という怒りの声が殺到している。

  • スマホがまぶしくて……(写真はイメージ)
    スマホがまぶしくて……(写真はイメージ)
  • スマホがまぶしくて……(写真はイメージ)

「上映中にスマホを見るヤツに殺意さえ感じる」

「映画上映中のスマホ。マジで映画館もっと注意喚起徹底してくれ。何で2000円近く出して観客が気を揉まなきゃならんのだ。IMAXとかドルビーシネマとか最新の上映設備もいいけど、たった1個のスマホがすべてをぶち壊す」

   2019年11月24日に投稿された、このツイートに2万6000ものリツイートがあり、3万2000を超す「いいね」が寄せられた。

   さっそくワイドショーでも取り上げられた。2019年11月25日放送の日本テレビ系「スッキリ」によると、10代から70代の100人に聞いた結果、「映画上映中のスマホが気になる」と答えた人が84人もいた。

   その一方で、ふだんどのくらいの時間スマホを使わずにいられるかを聞くと、「10分が限界」という重症の「スマホ中毒」が19人もいた。約2割だ。3時間で限界を迎える人が過半数の54人もいた。

   最近は2時間半ほどの長い映画が多い。途中で我慢できなくなり、スマホをいじる人が相当いる。そんなマネーの悪い人たちに対して、ふつふつと湧いてくる怒りで、ネット上にはいまだに多くのカキコミが寄せられているというわけだ。

   ネット上の意見を読むと、チカチカ光る「スマホ光害」については、「殺意さえ感じる」という人までいる。こんなひどい客がいるからだ。

「4~5歳くらいの子どもを連れてきていた母親が、隣に座るなり予告CM中からずっとスマホをさわっていた。本編になったらさすがにやめるだろうと思ったが、やめないので、やめて下さい、とお願いしたらかなりイヤそうな顔で舌打ちしながら鞄にしまっていた。もう腹が立って映画に集中できなかった」
「去年、映画館に5回行って、2回隣の人がスマホしていた。まぶしいし、気になるし、映画の内容なんて頭に入らなかった。だから、映画館に行くときは、朝一番の早い時間にしている」
「安くない金を払って映画館に来ているのに、チラチラが気になって殺意が芽生えるようになった。気にならないように前の方の席を選んでいる。若干首が痛いし目が疲れるが、人を殺したくなるよりはマシである」
「本編終わってエンドロールが始まったら、即スマホを見始める人が多いこと、多いこと。エンドロールまでが映画だよ。余韻に浸らせてくれよ。スマホ見るなら映画館から出てくれ」
「アナと雪の女王2を見てきた。小さい子供がいっぱい。マナーを心配したが静かに見ていてとても感動した。なのに、若い女性がスマホを2回も開いた。子供に無理やり連れてこられたのか、映画に興味がなくコートで隠しながらスマホを見ているママもいた。幼児よりマナーが悪いってどういうこと?」
「一番頭にきたのは、ポケモンGOをずっとやっていたカップル。途中で『帰れ!』と怒ったが、最後まで2人が場内にいたので、係員呼んで思いっきり説教した。俺はお前らのスマホ画面を見に、高いカネ払って映画館に来てるんじゃない!ってね」
「上映中に来たメール着信をわざわざ確認するだけでも迷惑なのに、いちいちピコピコ返信する奴とか、スマホゲームのプッシュ通知をわざわざ確認する奴までいる」

マナーの悪い客に爺さん、婆さんが多いわけ

   スマホをいじったり、おしゃべりしたりするマナーの悪い客は、意外にも若い人より高齢者のほうが多いという指摘が目立った。

「先日早い時間に字幕版の洋画のスクリーンに入ったら、年配者ばかりだったので安心したが、束の間だった。ミュージカル映画なのにヒロインの歌っているシーンで、天城越えは聞こえてくるわ、暗闇のシーンではあちこち前の方で画面が光っているわ......。スマホ依存性にかかっているのは、実は年配者が多いのでは、と思った」
「映画館スタッフです。上映中にスマホを見る人は年配者が多いです。注意してもやめてくれないのも年配者が多いです」
「後ろの席の年配女性グループが上映中にひそひそ話、あげくに画面の歌とともに鼻歌まで。自分を律することができない高齢者が増えたのかな」
「年寄り客のおしゃべりは昔からだからね。名画座で古い映画なんか見ると、決まって爺さんが婆さんに出ている俳優の解説をしたり、若き日の大女優が出てくると、『いや?、若いわ?』と感嘆の声を上げたりする。俺は横で『昔の映画だから若いのは当たり前や!』と心の中でツッコんでる」
「昔の映画館は今よりずっとうるさかった。皆で一緒に笑って、泣いて、おしゃべりして、立ち見して、の世代でしょう。タバコも吸っていたし。今時の高齢者はうるさいのなんて全然気にならないのかな」

   もっとも、高齢者のスマホ・マナーが悪いのはこんな事情もあるようだ。

「スマホデビューした60代上司にスマホの着信音の切り方を教えようとしたら、『わからないからそのままでいいや』と断られた。マナーモードへの切り替えができないから、映画館でも鳴りっぱなし」

   ところで、こうした客に対しては、映画館には断固たる対策を期待する意見が非常に多かった。こんな提案の数々が――。

「各映画館が単体で行うのではなく、映画界がひとつになって注意してはどうか。映画会社や映画館協会、俳優さんたちの共同声明として『上映中のスマホいじりは禁止する。いじりたいなら映画館から出て行って』と発信する。同時に声明の告知CMを作り、本編が始まる前に必ず流す。これなら各映画館も注意しやすい。『映画界の統一方針。従わない人は出禁』でいいのでは」
「中国に行った時は、雑技団の演技中にスマホいじっていた客はつまみ出されて、スマホが粉々に破壊された。まあ、あれはどうかと思うけど、個人的には破壊してほしい気分」 「カメラ男のタコ踊りで盗撮防止を啓発するCMもいいが、実際に画面を撮っている奴は見たことがない。それよりも上映中のスマホチェック野郎のほうがよっぽど多い。マナー啓発ムービーは、どれも茶化したような表現のものが多くて、『断固取り締まるぞ感』に乏しい」
「これは本当にそう思うね。変なキャラクターを出して歌に乗せ、フレンドリーさを出して受け入れてもらおうという狙いなのだろうが、肝心のマナー注意内容が全然響いていない。もっと怖いマナーCMを作るべきだ」
「もう、まどろっこしい対応やめようよ。鑑賞中にスマホを出している場合、映画を盗撮しているものと判断し、通報します、スマホを取り上げます、手向かいすれば逮捕します、でいいよ」

悪質マナー客に遠慮してたら、映画館は倒産しちゃう

   また、クラシック音楽のコンサートホールなどで導入が進んでいる「電波抑制装置」を映画館も設置すべきだという意見もあった。

「映画館内に通信機能抑制装置を設置し、スマホが使えないようにするべきだ。コストもあまりかからない。それでもスマホを使いたい人は、映画館外に出ればいい」

   通信機能抑制装置とは、エリア内の携帯電話を使えなくする装置だ。携帯電話と同じ周波数帯の電波を発射することにより、エリア内の携帯電話は圏外の状態になり、発信も着信もできなくなる。ここ数年,東京の帝国劇場、国立劇場、東京宝塚劇場、NHKホールなどが相次いで導入している。電波法上、利用するには総務省に申請が必要だ。映画館でも設置が可能だが、導入したという話は聞かない。

   なぜ、映画館側は及び腰なのか。元映画館スタッフの一人がこう語る。

「以前、映画館に勤めていました。上映中の携帯電話利用や売店商品以外の飲食を『ご遠慮いただくことをお願い』していました。なぜ禁止にしないのかと上司に確認したら、『エンターテイメント空間に、禁止というキツイ文言は似つかわしくない』との返答でした。では、なぜ映画の録音、録画は『禁止』されているのに、携帯や持ち込みは禁止と言わないのか。私は未だに理解できません。携帯に関しては個々のモラルに任せるのではなく、映画館、業界全体で『禁止』と銘打っておけば、もめごとになっても毅然と注意しやすくなると思います」

   最後に、こんな声を紹介する。

「いろいろ不愉快なことあるから、映画館に行くのをやめた。もっぱらDVDを買って観ている。公開時の話題にはついていけないけど、妻と2人で観たら映画館に行ったと同じ金額で楽しめる」
「なぜマナーの悪い客に遠慮しているのか不思議。映画館はそのうち本当に映画の好きな人に見放されて倒産しちゃうんじゃないか」

(福田和郎)

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