2020年 6月 6日 (土)

第2の「くまモン」は追うな! 地方再生のヒント? 必要なのは地産品を見直す逆転の発想だ

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   東京を中心とする首都圏で大きく転入超過が続き、「東京圏一極集中」は止む気配がない。

   対照的に、地方では人口の減少や経営資源の限界もあって、企業や産業の成長が難しくなってきている。その中で大きな期待が寄せられているのが、「地域ブランド」。熊本県の「くまモン」のような人気者が生まれれば、地域の産品が売れ、観光客が訪れ、地域のアイデンティティーの核にもなり、経済的効果ははかり知れない。

「地域活性マーケティング」(岩永洋平著)筑摩書房
  • 地方都市の商店街の多くは、かつてのにぎわいが姿を消している
    地方都市の商店街の多くは、かつてのにぎわいが姿を消している
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ブランディング成功は幸運

   本書「地域活性マーケティング」によると、「くまモン」の顰に倣って、地域ブランドの形成に躍起になっている自治体や地域は多いが、予算とそれに伴う継続性の限界があって、望んだような結果が得られていないのが実情という。

   ブランド形成というと、イメージ作りを先行させて、それを頼りに地域を代表するような産品を仕立てる流れになるのが一般的だが、それでうまくいかないのであれば、アプローチを変えてみるのも手ではないか、という。

   著者の岩永洋平さんは、シンクタンクなどを経て、広告会社のアサツーDK(現ADKホールディングス)→確認をお願いしますに勤務。他方で、法政大学地域研究センター客員研究員を務め、大手企業のほか地方の中小企業、公共団体などのブランド戦略、コミュニケーション開発、事業計画策定、研究開発を担当するなど、サラリーマンと研究者の二足のわらじで地方の活性化に携わっている。

   その活動を通じて蓄えたマーケティング調査の結果をもとに、従来の方法とは順序を入れ替えて、認知が先行している地域産品を核にしてブランド形成を進めるような、新しいタイプの試みを提案している。

   成功すれば、大きな経済効果が期待できる地域ブランドだけに、総合的な地域振興を主導する自治体では、その形成を目指し、いわゆる「ブランディング」の政策を盛んに打ち立てている。この段階は、直接の商品販売を伴うものではなく、自治体が行う地域ブランドの認定制度の策定や、イメージ形成のためのさまざまなコンテンツの制作が実際の活動になる。

   具体的なアクションでいうと、ブランドコンセプトの確立、コピー編集、ロゴマークの開発、あるいは、ゆるキャラの考案、PR動画の制作などで、これらがファーストステージ。そして、ファーストステージ用意したものを素材としてホームページやポスターなどを作り、イベントや動画サイトなども使ってコミュニケーション活動を展開する。それがセカンドステージだ。

   このファースト、セカンド両ステージのアクションがブランディングということになる。

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