2024年 4月 20日 (土)

【きょうの格言】覚悟なき発言はブーメランのように自分に帰ってくる!(丸の内ミカ)

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   みなさん、こんにちは。丸ノ内ミカです。

   SNSが身近になったことで、誰しもがネット上で自分の意見を気軽につぶやける時代になりました。ハッシュタグをつけて自分の意見を公にすることも日常的になっています。

   SNSでのコメントやハッシュタグでのつぶやきは、自分の意見やスタンスを多くの人に気軽に伝えられるツールとして身近なものですが、一方で気軽にコメントしたりつぶやいたことが、思わぬバッシングを受けたり、場合によっては炎上したりするケースもあります。

  • 周囲はいろいろ言うけれど……
    周囲はいろいろ言うけれど……
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派遣社員から「正社員」へのお誘い

   オンラインでの集まりが続く「丸の内サバイバー女子会」ですが、直近の女子会では「#検察庁法改正案に抗議します」と、意見を表明した女性タレントが、表明した後の周囲のさまざまな反応を斟酌して、自身のコメントを削除したことがメンバーの関心を集めました。

   そんなことから、「ハッシュタグで自分の意見を表明することは、意外と難しいよね」という話題に。そのとき、メンバーのR美さんが、「自分の意見を発信することには私、苦い経験があって。。。もし差支えないようでしたら、私の経験をみなさんとシェアさせていただければと思うのですが......」と発言。みんなはR美さんの話に耳を傾けることとしました。

   アラフォー女性のR美さんは、大学卒業後は大手企業に就職したものの、数年後に結婚を機に退社。しかし、なかなか子供に恵まれなかったことで、夫婦のライフプランにズレが生じ、30歳で離婚。R美さんは派遣社員として、再び社会人生活をスタートさせました。

   派遣先の会社は、女性用の健康サイトのコンテンツを、携帯電話向けに作成しているところでした。もともとヘルスケアに興味があり、専業主婦時代に独学で栄養学も学んでいたR美さんは、直属の男性上司に目をかけられ、派遣社員ながら、コンテンツづくりの一部を任されるまでになりました。

「その男性上司は、ご自身も転職経験があり、新しい環境に慣れていく大変さを知っている方だったので、『リハビリ社会人』の私のことも理解してくださっていました。派遣先とはいえ、そのような上司に巡り合えて、恵まれていたと思います。そんななか、その上司が私の仕事への意欲や適性を買ってくれて、『もっと重要な業務を任せたい。正社員にならないか』と言ってくれたんです。でも、正社員になって重要な業務を任せていただけるようになるには時期尚早との思いから、正社員への登用はその場では一たんお断りしたんです」

   R美さんの慎重な態度を感じた上司は、「こちらとしてはすぐにでももっと活躍してもらいたいけど、あなた本人の気持ちが一番大事だから、機が熟するまで待ちましょう」とまで言ってくれたそうです。

同僚女性の「あれは立派なセクハラ」のひと言に押されて......

   その後もR美さんは、その男性上司の理解のもと、派遣社員として仕事を続けていました。そして、ある時......。

「一対一でのディナーに誘われました。向こうがどのようなお気持ちで誘ってきたのかはわかりません。ただ、その上司からディナーに誘われた時は、『信頼していたのに、この人もそういう目で見ていたの?』と、ちょっとショックでした。とはいえ、食事のお誘いを丁重にお断りしましたら、それ以上はしつこく誘って来なかったですし、仕事上での態度も変わらず誠実でしたので、いつしかそのことは忘れていました」

   しかし、会社という狭い環境の中では、誰が誰を誘ったという噂は、当人たちも知らないうちにどこかしらで立つものです。その男性上司がR美さんを食事に誘ったという噂は、同じ部署の人たちの耳にも入っていました。

「あるとき同僚の女性から、一対一の食事に誘われたことに、『あの上司はR美さんが派遣だから、なめてかかってるんですよ。このまま黙ってるつもりなんですか? R美さんはあまりピンと来てないのかもしれませんが、職場の女性に対して一対一のディナーに誘ってくるなんて、これは立派なセクハラです』と言われたんですね。
私は『セクハラ』と認識していなかったので、そんなふうに言われてひるんでしまったんです。その同僚女性からは、『R美さんは社会人経験が少ないからハラスメントに対する意識が低いんです』とか、『このまま黙っていたら、向こうの思うつぼですよ』などと、畳みかけるように言われました。私も、『リハビリ社会人』という負い目があったので、その女性の言うことがいちいちもっともに思えて」

   結局、R美さんは、同僚女性の「あれは立派なセクハラだ」という言葉に引きずられ、自分自身は上司の行為をセクハラと思っていなかったにも関わらず、その男性上司をセクハラの加害者として人事部に訴えてしまったのです。

   行為に悪質性はないという人事部の判断で、その上司への口頭注意という処置で終わりましたが、R美さんは職場内で「ちょっと食事に誘っただけでセクハラと大騒ぎする地雷キャラ」という噂を立てられ、結果的にそれを苦にして自ら派遣の更新打ち切りを申し出たそうです。

反対意見は必ずある

   R美さんは、その経験から、「何かを明確に訴えたり、意志を表明する時には、決してブレない覚悟が大事だと痛感しました。『そこに自分の強い意志があるのか?』と。もし上司の誘いを私自身が『セクハラ』だと感じて、自分から訴えていたなら、たとえ周りから地雷キャラとバッシングされても、逃げなかったと思います。でも自分の意志でやったわけではなかったので、バッシングに耐えられなかったんですね。あれ以来、なにかをハッキリと表明する時には、『仮にこれを言うことでバッシングされても、心が折れないほどの強い覚悟があるか?』というのを自分に問うようになりました。それがない状態でつぶやいたり行動したりしてしまうと、反対意見の人からバッシングされた時に、毅然と対応できないんですよね。そこまでの覚悟がないなら、意見を言わないで黙っておくことも、生きていくうえでの知恵というか処世術だと思い知りました」

   もうおわかりですね。

   自らの発言に、責任はつきもの。SNSを使えば、誰しもが自分の意見を気軽に発言できる時代ではありますが、たとえネット上であっても、自身の発言や行動には責任が伴うのです。#ハッシュタグが気分を軽~くさせるかもしれませんが、つぶやく時には一度冷静に立ち止まって、そこに自分の意志や覚悟があるのかを自問自答してみましょう。

   【きょうの格言】覚悟なき発言はブーメランのように自分に帰ってくる!

   それでは、また次回。(丸ノ内ミカ)

丸ノ内ミカ(まるのうち・みか)
丸ノ内ミカ(まるのうち・みか)
大学卒業後、金融系大手企業に就職してから、一貫して事務職やっています。趣味は野球観戦。シーズン中の週末は、ほぼどこかの球場に出没。40代後半のアラフィフ。
丸ノ内ミカのブログ(アメブロ)https://ameblo.jp/taurusmika
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