2024年 4月 26日 (金)

日米で空前の「暴露本ブーム」! 標的となったトランプと百合子は選挙で勝てるのか?(井津川倫子)

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   期せずして、日本と米国で政治家の素顔を描いた「暴露本」が空前のベストセラーとなっています。

   日本では、東京都の小池百合子知事の半生を描いたノンフィクション「女帝 小池百合子」(文藝春秋)が話題になり、売り切れ書店が続出。米国では、トランプ米大統領の側近や親戚の手による「暴露本」が、発売前からアマゾンのベストセラー上位を占めるという異例の事態が生じています。

   センセーショナルな話題が満載の「暴露本」は、選挙を控えた二人の政治家にとって致命傷になるのでしょうか。

  • 暴露本「女帝 小池百合子」が売れている!
    暴露本「女帝 小池百合子」が売れている!
  • 暴露本「女帝 小池百合子」が売れている!

「暴露本」は英語で何と言うの?

   それにしても、小池百合子都知事の半生を描いた「女帝 小池百合子」の売れ行きには驚くばかりです。私も新聞広告を見て、さっそく本屋に行きましたが、どこを探しても「売り切れ」。運良く数件目で残りの1冊をゲットしましたが、これがおもしろい!

   読み始めたらページをめくる手が止まらず、400ページ以上ある分厚い本を一気に読んでしまいました。

   平成の時代を社会人として共に生きた人間にとって、まさに「平成あるある」のオンパレード。まだ女性の社会進出が珍しかった時代、とりわけマスコミ業界の周辺には、小池氏のような「ちょっと美人の野心家」で「ビミョーな経歴」の持ち主だけど、「おやじ殺し」の手腕を発揮して地位を獲得していく女性が存在していたのです。

   本の帯には「救世主か? 怪物か? 彼女の真実の姿」というキャッチコピーが書かれていますが、まさに「小池百合子という『怪物政治家』がなぜ生まれたのだろう?」と不思議に思っていたところ、遠く米国では現職大統領の姪が、同じような疑問を投げかけていました。

US President Donald Trump's niece is set to publish a tell-all memoir about him
(米国のドナルド・トランプ大統領の姪が、彼について「すべてを暴露する回顧本」を出版する)
tell-all:暴露本、すべてを話す

   なるほど、暴露本は「すべて(all)」「話す(tell)」から「tell-all」なのですね。勉強になります。

   話題の「暴露本」を書いたのは、トランプ米大統領の姪で心理学者のメアリー・トランプ氏。トランプ大統領の兄の娘だそうです。これまで、側近やジャーナリストが手がけた本はあったものの、親族が著すのは初めてとのこと。それもあって話題をさらっていますが、私が特に興味を抱いたのは、この本のサブタイトルでした。

How my family created the world's most dangerous man
(我が一族は、どのように世界で最も危険な男をつくり出してきたのか?)

   本の内容はまだ公表されていませんが、サブタイトルを見る限り「ドナルド・トランプ」という「危険な政治家」を作り出した家庭環境や時代背景にフォーカスしている印象を受けます。

   2020年6月に74歳になったトランプ氏は、7月に68歳になる小池氏よりも世代が上ですが、二人ともテレビ出演を通じて知名度を上げた後に政界進出を図るなど、メディアをうまく利用しながら、時代の波に乗ってきました。

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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