2024年 4月 29日 (月)

管理職必読! 人は「変化」でやる気を起こす マンネリこそ「悪」だ!(西野一輝)

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   年齢が上がるとモチベーションを維持するのが簡単ではない。むしろ大変で、その壁に悩むとの話をよく聞きます。たとえば、広告代理店でクライアントに対するプレゼンテーションで契約の可否が決まるアカウント営業のSさん。

   若手時代はクライアントから、

「ありきたりの提案内容で何も感じなかった」

   と言われればショックでモチベーションは大幅ダウン。眠れない夜を経験していました。

   ただし、その次の提案で用意周到に準備して「前回とは見違えるような内容。素晴らしい」と称えられれば、モチベーションが大きく上昇。こうしたボラティリティを通じて仕事の質も高まり、成長をしていたようです。

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35歳を過ぎると「危険」信号が点灯

   ところが35歳を超えて、仕事の一喜一憂も慣れてしまい、仮に受注ができなくても「仕方ない。次で頑張ろう」と割り切り、提案レベルを上げる努力はしない状態になってしまい、「中だるみ感」を覚える毎日を過ごすようになってしまいました。

   さらに40歳が近くなると仕事も同じようなことの繰り返しで、目標達成もほどほどで頑張りすぎなくていい、そんな落としどころが見えてきます。こうしたマンネリ化は、どんな職種であっても直面する問題かもしれません。

   こうした中だるみが起きる背景には、組織上の「閉塞感」が起きやすい環境が大きな要因と考えられます。

   社内はフラット化されて、次のキャリアが不明確な会社が増えました。10年後になれそうな役割がよくみえない、なれたとしても「うれしくない」役割しかみ見当たらない。

   ちなみに、医者の方々に話を聞いてみると40代、50代と年齢が上がるとモチベーションが上がりづらくなる医学的根拠はないとのこと。気力、体力が下がりますが、それとは関係ないということなのでしょう。

   年齢を重ねたからではなく、自分に与えられた「仕事する環境に変化がない」ことが問題であると思います。

   人がやる気を起こすのは、変化の感じを察するとき。新しいことに直面したり、やったことのないことに挑戦したりするときに、変化感は生まれます。モチベーションのボラティリティが小さくなって、中だるみしている40代、50代がいたなら、変化の刺激を与えることです。

西野一輝(にしの・かずき)
西野一輝(にしの・かずき)
経営・組織戦略コンサルタント
大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000人以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。
著書に、「モチベーション下げマンとの戦い方」(朝日新書)がある。
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