2020年 10月 25日 (日)

ついに始まった! 本格的なドル安トレンド その「陰の主役」は中国だった(志摩力男)

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イタリアが中国の「一帯一路」に参加するかも?

   欧州復興基金が一つの触媒にはなりましたが、今回のドル下げは、基本的に以下の3つに由来すると思われます。

(1) 欧州復興基金の成立で欧州投資に安心感が出てきた。
(2) 米国の超金融緩和がタイムラグをおいて効いてきた。
(3) 米中対立が激しくなり、中国や他の主要国がドルから資金シフトを始めている。

   こんなところでしょうか。

   (1)については、前述のとおりです。

   (2)は、米国の金融緩和は前代未聞のレベルにまで低下しています。インフレ率はそれなりにありますので、10年でも実質金利はマイナス1%に達しようかとしています。

   つまり、ドルを持っていると価値が減価していきます。それを避けるためには、なにかに変えなければなりません。

   米国は短期金利のみならず、米国の長期金利も今後、日本のJGB(国債)と同様、驚くレベルに落ちていく可能性はあります。

   問題は(3)です。陰の主役は「中国」なのです。中国の「一帯一路」計画に、イタリアは欧州で初めて参加を表明しています。日本では、報道があまりなされていないですが、イタリアは中国に急接近しているのです。

   今回はドイツが頑張って、延長に延長を重ねた末に欧州復興基金が成立しましたが、そうしないとイタリアはEUから離れて中国についてしまう可能性がありました。ドイツのメルケル首相は、そうした事態を想定し、しっかり予防したわけです。

   さて、ユーロドルはどこまで反発できるのでしょうか――。正確な答えは誰も持っていませんが、1ユーロ=1.1500ドルをネックラインに、ダブルボトムの可能性を考えると、1.23ドル程度はラクに行くことになりそうです。究極的には、1.3ドル方向でしょう。(志摩力男)

志摩力男(しま・りきお)
トレーダー
慶応大学経済学部卒。ゴールドマン・サックス、ドイツ証券など大手金融機関でプロップトレーダー、その後香港でマクロヘッジファンドマネジャー。独立後も、世界各地の有力トレーダーと交流し、現役トレーダーとして活躍中。
最近はトレーディング以外にも、メルマガやセミナー、講演会などで個人投資家をサポートする活動を開始。週刊東洋経済やマネーポストなど、ビジネス・マネー関連メディアにも寄稿する。
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