「マインドフルネス」は、マサチューセッツ大学医学大学院教授の、ジョン・カバット・ジン(Jon Kabat-Zinn)によって確立された理論です。ストレスに対応する手段としてマインドフルネスは広く浸透してきました。
ビジネス、瞑想、スピリチュアル、など活用領域が広いのも特徴です。
危機を乗り越えるマインドフルネス(藤井英雄著)みらいパブリッシング
人生の質を下げるネガティブ思考
「マインドフルネス」という言葉の反対は、マインドレスネスです。著者の藤井英雄さんは、これを「自動操縦モード」と表現しています。自動操縦モードになると、情報の制御が難しいのでネガティブな感情に陥ってしまう危険性があります。
特に、忙しいときやプレッシャーに負けそうなとき、ストレスを感じているときには、心は簡単にネガティブ思考に陥ってしまいます。
そんなとき、マインドフルネスな状態になれたら、つまり自動操縦モードの心を「今、ここ」に集中させることができたなら、ネガティブな感情も癒されます。その結果、「今、ここ」に必要な仕事に、効果的に集中することができるのです。
脳をコンピューターにたとえてみましょう。記憶された膨大な過去のデータはハードディスクに蓄えられています。そして現実に起こるすべてのことに対応していく力がメモリであり、メモリ上で動いているのがソフトやアプリと表現できます。
「メモリとはパソコンで行う作業を一時的に記憶する部品のことです。作業をする際、机が大きいほどたくさんのモノが載せられて使いやすいですよね。作業時に必要な容量といえどんなに優れたPCでもメモリの容量以上の処理をさせると動きが悪くなります。脳も同時進行でいろいろなことを処理すると疲れてしまうのです」
藤井さんは、そう説明します。
藤井さんは、特にメモリを食うのが、ネガティブ思考だといいます。そのため、マインドフルネスの状態となって、自分を客観視してネガティブ思考を手放す必要があるのです。
マインドフルネスの瞑想は、Googleをはじめ、多くのグローバル企業で導入されて日本でも関心が高まっています。マインドフルネスを、うまく実行できれば、私生活は充実し仕事のパフォーマンスも向上すると考えられています。