2020年 11月 26日 (木)

うまくいけば大きく稼げる「運用」手段の「誤解」【投資の基本を知る その1】(小田切尚登)

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単発で100万円増えて喜んでいるひとはギャンブラーだ!

その資産運用、複利効果を活かしていますか?
その資産運用、複利効果を活かしていますか?

   これから得られる教訓は、複利効果を十分に理解して、じっくり増やすのが大事ということである。逆に言うと、株でひと山当てよう、というようなやり方ではダメだということだ。

   「株でひと山」は、多くの場合は失敗するし、仮にたまたまうまくいったとしてもたいして儲かりはしない。単発で100万円、200万円増えたといって喜んでいるような人は投資家ではない。単なるギャンブラーである。

   値動きをこまめにチェックして、値上がりしたら売り、値下がりしたら買う、というトレーダー的な行動は、長い目で見ると、うまくいかないことが多い。適切な売買のタイミングを前もって知ることは不可能だし、頻繁に売買をすると複利効果が失われてしまう。その結果、長期的な利回りは劣ってしまう場合が多い。

   大事なことは、じっくりと運用資金を寝かせて置くということである。これは実証研究でも示されている。たとえばプロの資産運用会社の場合でも、ファンドマネジャー(運用担当者)がその裁量で株式を、市場動向を見ながら売ったり買ったりしているファンド(アクティブ・ファンド)は、日経平均株価とか米S&P500のようなインデックスに単純にリンクしているファンド(パッシブ・ファンド)よりも運用成績が劣る場合が多い。

   必死になって売ったり買ったりしている人が、じっとしている人にかなわないということだ。プロでさえそうであるわけで、ましてや素人が市場の変動を見ながら上手に売買を繰り返して大きく儲ける、などというのは不可能に近い話である。

   資金をじっくり寝かせることで複利効果を十全に活かし、その結果として財産が増えていく。これが運用におけるベストのシナリオである。

   真っ当な投資家というのは年月をかけてじっくり複利効果で増やしていく人のことだ。そうすれば、ふつうのサラリーマンでも100万円とか200万円というような金額ではなく数千万円さらには数億円増やすことも視野に入ってくる。

   とはいえ、お金をとりあえず何年もじっと置いておいたら、自動的に増えていくなどというような甘い話は世の中に存在しない。そこには注意すべきポイントがいろいろあり、それらを守っていかないと大損する可能性もある。

   それらを含めて、次回以降に解説していきたいと思う。(小田切尚登)

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ。
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