2024年 4月 16日 (火)

米ダウ3万ドル突破、日経平均株価けん引も危うさ(11月30日~12月4日)【株と為替 今週のねらい目】

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   米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が初めて3万ドルに乗せた。これが刺激になって、日経平均株価は4週連続で上昇して、バブル経済崩壊後の高値を更新した。株価を押し上げたのは、新型コロナウイルスのワクチン開発が大きく前進したことだ。ドル買いの材料にもなっている。

   しかし足もとをみれば、コロナ禍の感染の急拡大は日米欧で猛威をふるっている。これが悪材料となって、株価がいつ崩れてもおかしくない状況でもある。株も為替も、コロナ禍に翻弄され、どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!

  • コロナ禍、日米欧で感染第3波(画像は、国立感染症研究所提供)
    コロナ禍、日米欧で感染第3波(画像は、国立感染症研究所提供)
  • コロナ禍、日米欧で感染第3波(画像は、国立感染症研究所提供)

東京株式市場 「過剰流動性=金余り相場」の様相

日経平均株価予想レンジ:2万5800円~2万7000円

2020年11月27日(金)終値 2万6644円71銭

   今週の東京株式市場の日経平均株価は、全般に上値の重い展開か。

   前週の日経平均株価は4週連続で上昇し、バブル経済崩壊後の高値を更新した。新型コロナウイルスのワクチンに関して、トランプ米大統領が来週にも供給が可能と述べたことや、米国の経済指標が市場予想を上回ったことを好感し、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が初の3万ドル乗せとなったことが、日経平均株価を押し上げた。

   今週の日経平均株価は、2万7000円乗せを試す局面もありそうだが、全般には上値の重い展開となりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大が続いているなか、相場は新型コロナウイルスのワクチン開発など、好材料だけに反応している。しかし、相場の上昇スピードが速く、新型コロナウイルス関連などの悪材料に反応して、相場が大きく崩れてもおかしくない状況だ。

   ただ、コロナ禍を背景とした世界的な金融緩和が継続しており、過剰流動性=金余り相場の様相を呈していることから、日経平均株価の下げ局面では買いが予想され、下値も堅そう。今週は国内外の重要経済指標が発表されるため、注意が必要だ。

東京外国為替市場 FRBパウエル議長発言に要注意!

ドル・円予想レンジ:1ドル=1ドル=103円50銭~105円00銭

2020年11月27日(金)終値 1ドル=104円10銭

   今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの上値が重い展開か。

   前週のドル円相場は、ドルが強含みの展開となった。新型コロナウイルスのワクチンに関して、トランプ米大統領が来週にも供給が可能と述べたことや、米ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が初の3万ドル乗せとなったことで、ドル買い・円売りが優勢となり、ドルは一時1ドル=104円台半ばまで上昇したが、その後はジリジリと値を消す展開だった。

   今週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となりそうだ。新型コロナウイルスのワクチン開発といったドル買い材料はあるものの、コロナ禍で感染が急拡大しており、米国景気の減速懸念が続いている。加えて、追加の金融緩和の期待が強まっていることで、リスク選好のドル買いは入りづらい状況。今週発表される11月の米国の雇用統計や、12月1日のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言などには注意が必要だ。

   経済指標は、国内では30日に10月の鉱工業生産、12月1日に10月の完全失業率と有効求人倍率、7~9月期法人企業統計、11月の新車販売台数などが予定されている。

   海外では、30日に中国の11月の製造業PMI、米国のサイバーマンデー、中国の11月財新製造業PMI、米国の11月ISM製造業景況指数、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長とムニューシン米財務長官の議会証言、2日に米国の11月ADP雇用統計、米国地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日に米国の11月ISM非製造業景況指数、4日には米国の11月雇用統計と10月の貿易収支などが予定されている。

(鷲尾香一)

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