2021年 3月 3日 (水)

41歳で夢だった小学校教員試験に合格「3人の子持ち、夫が単身赴任でも務まる?」女性の悩みに賛否激論(1)

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   41歳の会社員女性が学生時代からの夢だった「小学校教員」の試験に合格した。しかし、彼女には働くうえで厳しい状況に直面していた。

   年中、小2、小5と3人の子供がいる。しかも、夫は単身赴任中。母親は電車で3時間の距離......。教員という大変な仕事が務まるだろうか。

   そんな女性の悩みを吐露した投稿に、賛否激論が起こった。

   多くの人は、

「教員という仕事を甘く見ている」
「仕事に集中できない先生に子供を預けたくない」

   と反対した。

   一方、応援エールも寄せられた。

「家事代行やシッターを頼む方法もあるよ。頑張って」

   どうしたら、女性の夢をかなえることができるか。専門家に聞いた。

  • 小学校の先生になりたい(写真はイメージ)
    小学校の先生になりたい(写真はイメージ)
  • 小学校の先生になりたい(写真はイメージ)

「教師がやる気と情熱だけで務まるのは20代までですよ」

   話題になっているのは女性向けサイト「発言小町」(2020年11月6日付)に掲載された「40代からの小学校教員」

   というタイトルの投稿だ。

「41歳で初めて受験した小学校教員採用試験に合格しました。大学卒業以来、同じ会社で18年、3人の子育てしながら仕事を続けています。国立大学教育学部を卒業、今の会社に働いてきましたが、自分が心から喜ぶ仕事かというと騙し騙し続けているのが現状です」

   というのだ。教員になるのが夢だったからだ。

   ただし、家庭環境は非常に厳しい。子どもは年中、小2、小5。夫は飛行機の距離に単身赴任中。母親も頼めば定期的に来てくれるとは思うが、電車で3時間の距離に住んでいる。そこで、こう悩みを打ち明ける。

「教員になると(子どもの)朝晩の送迎が間に合うか、行事参加は調整が難しいか。でもやってみたい気持ちがあり、毎日逡巡しています。現役の教員の方、同じような子育て環境で教員になられた方のご意見とお聞かせください」

   というのだった。

   この投稿には、現役の教員、元教員、そして保護者など多くの人から回答が寄せられた。しかし、大半は「夫の協力なしで小さな子が3人では、大変すぎる」「教師という仕事を甘く見ている」という反対の意見だった。

「その年齢のお子さん3人、ご主人単身赴任、実家も遠いという環境で、時間外の仕事に追われる小学校教師に転身するのは無謀すぎます。まだ母親の手が必要なお子さんにしわ寄せがゆきます。自分のやり甲斐のためなら他のすべてを犠牲にして構わないくらいの傲慢さを感じます。人を教育したい? 目の前にいる自分の子供をないがしろにしてまで、『教育』を実践してみたいの?と」
「教師がやる気と情熱だけで務まるのは20代までですよ。元教員で、主人が教員です。私は、育児ができないと考えて辞めました。教員は朝早く、夜も残業ありです。小学生の2人の子供さんは、『いってらっしゃい』も『おかえりも』もできないですよね。知人の教員(女性)は義父母同居か隣家にいるとかです。帰宅したら子供たちもご飯お風呂が済んでいる。大学後輩の教員(女性)は、とりあえず夜9時に子供たちと寝るそうです。そして、午前2時に起きて、家事をしています。お母さんに一緒に住んでもらうしかないですね」
「今は時代が変わり、教師が自分の子供のために休むことは許容されるようになりましたが、それでも教師の道を選ぶなら自分のお子さん3人の学校の行事のすべてに参加するのは無理になるでしょう。公立の小学校の入学式、卒業式、運動会、文化祭等、自分の勤める学校とお子さんの学校と日程が被ったら、勤務先の方を優先できますか? 私のいとこは夫婦共に教師で、自身の子供は親(祖父母)に丸投げでした。結果、みな見事なお婆ちゃん子になっていました」
「子育てブランクを経て復帰した教員です。教員というのは人間を預かる仕事ですし、学習面だけではなく、生活面、人間関係、家庭環境、心の問題もあります。自分の家庭に合わせた時間ばかり気にしている状態では無理です。また、教員の大変さは授業や行事よりむしろ、生徒指導、家庭とのやり取りにあります。働いている保護者とのやり取りは確実に定時以降です。私はこの切り替えがうまくできなかったので、子育て期間はリタイアしていました」

   保護者からも、こんな意見が。

「小学校に子供2人が通っています。保護者の立場からみても本当に先生は大変だと思います。たとえば、いじめの問題や親からのクレームなどでの話し合い。先生の中には精神を病んでお休みをとる方が何人かいらっしゃいました。頑張りが足りない、無責任など、親からの誹謗中傷も多いです。現実的には、大変すぎてしんどくなり お子さんにも負担がかかってしまうと思います」

「シッターや家事代行を頼むとか、工夫できますよ」

   こうした批判に対して投稿者は、

「ご意見ありがとうございます。やはり厳しい現実ですよね。今の状況では不可能に近いということがわかりました」

   と言いつつも、こう返信の投稿をしているのだった。

「教員の働き方改革がいわれ始めていますが、これからという感じですね。私より年上の人も10名以上採用になられています。もちろん甘えはいけませんが、何をするにも制限のないフルで残業を厭わずにできる人しかいられない社会ならば、とうてい無理だと思います。自分の子供もそういう世界で生きてきた先生の価値観で教育を受けるわけですよね。そんな風土が当たり前な世界ならば、ますます先生は少なく(というかできなく)なります」

   と疑問を投げかけたのだった。

   一方、「応援します」「シッターや家事代行を頼むとか、いろいろ工夫ができますよ」というエールの意見も少なくなかった。

「小学校でお世話になったお孫さんのいる先生に『子供は多いほどいいよ、1人より2人、2人より3人のほうが楽だよ。親が忙しければ子供だけで協力して自律して生活していけるよ』と言われました。20代で3人産んで、教師の仕事を続け、生徒親子と病院でバッタリなんてことも多かったです。現在、3人とも自分のことは自分でできているのですよね。夫さんが同居で協力的なら安心なのですが...」
小学校の教室(写真はイメージ)
小学校の教室(写真はイメージ)
「教育委員会に相談しては。子育て経験があり、さらに教師になる能力もあると認められたのですね。すばらしいと思います。3人子育てしながら、それでもというなら、家庭科などの専科にしていただき、担任はしばらく持たないなどの方法もあります。そのあたりの意向を前もって教育委員会に相談されてはいかがでしょうか」
「あなたと同じく父は単身赴任、母が教員という家庭で育ちました。母は教員という仕事に誇りを持っていたし、『生徒達がかわいくて仕方ない』と常々言い、教員として働く母は子供の私から見てもとても輝いていました。だから、やりたいことに挑戦したいというあなたを応援したいです。ただ、私の入学式や卒業式、運動会、日曜参観、学芸会などの行事には、母は一度も来たことはありません。私が高熱を出しても、ケガをしても母が仕事を休むことはありませんでした。私は生まれた時からそんな環境なのでそれが普通でしたが、今から急に激務になるお母さんにお子さんたちは耐えられるでしょうか?」
「あなたとまったく同じ年齢の3人の子どもをもつ小学校教員です。3度の産休・育休を経て、16年勤務しています。我が家は在宅勤務の主人、近居の義実家との協力なしには、家事・育児は回りません。あなたの場合は家政婦さんやシッターさんなどの外注は不可欠でしょう。これまでできていた家事・育児が思うようにできなくても割り切る覚悟が必要です。3人のお子さんの体調の万が一の時は病児保育やシッターが利用できるよう準備が必要です。我が家も病児保育シッターを登録、利用しています。さまざまな場面で家族にしわ寄せがある仕事ではありますが、やりがいや安定性もあります。覚悟と見通しをもち、できる得る限りの準備をして臨まれるのであれば、エールを送りたいと思います」

(福田和郎)

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