2024年 4月 25日 (木)

自動車学校が取り組んだ驚きの「カイゼン」のビックリ効果

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   少子化に加えて若者のクルマ離れで、全国の自動車教習所は年を追うごとに顧客である教習生の募集に頭の痛い思いを募らせている。

   本書「20代社員4割! 売上続伸! 人が集まる自動車学校のすごいカイゼン」は、それまでの「業界の常識」を覆す経営にトライして成功した教習所の社長が、その手法を明かした一冊。かつての教習所では考えられなかった「商品開発」が、その核だ。

「20代社員4割! 売上続伸! 人が集まる自動車学校のすごいカイゼン」(藤井康弘著)あさ出版
  • 自動車学校も「カイゼン」次第で人が集まる
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新商品「プレミアム・ハイスピード」を開発

   大阪府の南部中央、泉北地域にある高石市。ここの「高石自動車スクール」が本書の舞台で、著者の藤井康弘さんはこのスクールの社長だ。スクールは高度成長期の1960年に藤井さんの祖父が設立。藤井さんは3代目として2002年2月に社長に就任した。

   藤井さんが社長に就いてから教習生が減少。それに合わせて指導員も減り、非常に厳しい経営を強いられる時期があった。本書では、そうした「底」の時期から一転。V字回復を遂げるまでのことが述べられているのだが、その原動力は、人が集まる「商品」を開発できたことだった。

   その商品が、「プレミアム・ハイスピード」。「V字回復の起爆剤になった」ほどの画期的開発だった。ラグジュアリーカーを使った高速道路教習のような響きがあるが、じつは「AT車は最短15日、MT車なら最短18日で免許が取得できる」という教習コースだ。

   自動車教習所は毎年、4月の入学・就職を控えて1~3月が繁忙期。教習生の減少に悩んでいた時期にもこれは変わらず、お客の教習生にとっては予約が取りにくい状況が続き「2か月待ち」もあり得るという。そこで考えられたのが「卒業」時期を決めたサービスの提供だった。

   繁忙期にわざわざ人集めのサービスをしなくても......。傍目はそう考えてしまうのだが、藤井社長には深謀遠慮があった。この「プレミアム・ハイスピード」で、そのうたい文句を実現することで、超短期での免許取得を叶えた教習生の満足度はグンとアップ。卒業した教習生らは「高石なら早く免許が取れる」と口コミで広げてくれて、「お客様の数が増えていく...」という好循環をつくりだせると踏んだのだ。

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