2021年 9月 22日 (水)

「島根の乱」に続き「山梨の乱」、そして「五輪ボランティアの乱」 緊急事態宣言解除してもニッポンお先真っ暗(2)

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   新型コロナウイルス対応で首都圏の1都3県に出ている緊急事態宣言が2021年3月21日に期限を迎える。延長か、解除か。東京都、埼玉県では下げ止まりどころかリバウンドの傾向さえみられるが、政権の意向は「解除が大勢」とメディアの多くが伝える。

   そんななか、政府のコロナ対策をめぐり、「島根の乱」に続き「山梨の乱」が起こった。東京五輪でも「ボランティアの乱」が広がっている。大丈夫か、ニッポン?

  • 「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)
    「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)
  • 「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)

山梨知事「歓送迎会や花見をどんどんやろう」

   こうしたなか、「歓送迎会や花見をどんどんやろう」と県民に奨励して話題になっている知事がいる。山梨県の長崎幸太郎知事だ。長崎知事は3月10日の記者会見で、

「歓送迎会、お花見ぜひやってください。やることで経済がまわる側面があります」

と発言した。

   この「花見奨励発言」に苦言を呈したのが加藤勝信官房長官だった。翌11日の会見でこう指摘した。

「政府としては(全国の知事に)年度末の行事に事務連絡を出している。通知書類には『歓送迎会、新歓コンパ、謝恩会、花見に類するものについては自粛を働きかけること』と明記してある」

と述べ、通達違反だと批判したのだった。

   だが、山梨県の長崎知事も黙って引き下がらなかった。メディアの前で「感染対策ができていない東京と一緒にするな!」とタンカを切ったのだった。産経新聞(3月12日付)「歓送迎会発言『東京と一緒にしないでほしい』 山梨知事、加藤官房長官に反論」が、こう報じる。

「加藤官房長官が(歓送迎会の呼びかけに)慎重対応を求めたことについて、長崎知事は3月12日、『感染対策に努力している山梨と感染が拡大している東京などを一緒にしないでほしい』と反論した。知事は、感染対策を講じた飲食店を実地調査してお墨付きを与える山梨独自の『グリーン・ゾーン認証制度』があることを強調し、『山梨県はこういうときも経済を止めないために対策してきた。県内の飲食店はアクリル板を立てまくり、客の人数を制限している。(東京のような)ノーガードの地域に山梨並みの制度を導入し、土俵を整えてから言ってほしい』と要望した」

   「グリーン・ゾーン認証制度」とは、飲食店内に「うっとしいくらいに」アクリル板を配置。体温計や空気清浄機、カーテンの仕切り、20分おきのアルコール消毒など39項目の感染症対策を施すのが条件だ。県職員が店に足を運んでチェックし、条件を満たしている店には認証を出す。こうした対策の結果、山梨県は3月の新規感染者(3月15日現在)が累計14人、入院患者5人、重症者はゼロにまで押さえ込んでいる。

   長崎知事は3月16日放送のTBS系情報番組「グッとラック」に出演、加藤官房長官にこう反論した。

「田舎の歓送迎会や花見に口を出さないでほしい。私たちの水準の対策を行っていないところと十把一絡げにして、自粛せよという一本調子の通達は乱暴です。ダメだと言っている暇があれば、ワクチンのスムーズな確保と配分をお願いしたい。首都圏の方々も緊急事態宣言が解除された際には(山梨に)お越しください。その際、『少人数・ふだん一緒のメンバー』『会話はマスク』のルールを守ってください」

と皮肉ったのだった。

   どうもこの勝負、加藤官房長官の強引な押し相撲に対し、山梨知事の「ウッチャリ」に軍配といったところだろうか。

「島根の乱」の丸山知事も「歓送迎会のススメ」

「島根の乱」の丸山達也知事がまたも反旗
「島根の乱」の丸山達也知事がまたも反旗

   東京五輪中止「島根の乱」で話題になった丸山達也・島根県知事も「歓送迎会のススメ」を県民にアピールしている。朝日新聞(3月12日付)「『歓送迎会、できるだけして』島根知事が県民に呼びかけ」がこう伝える。

「職場の歓送迎会、できるだけ行(おこな)って――丸山知事は3月12日、島根県民にこう呼びかけた。新型コロナで打撃を受ける県内飲食店の支援が狙い。丸山知事は『過度な自粛で飲食店は苦しんでいる。政府にも支援をお願いしているが、知事がきることを考えたうえでのお願いだ』と話した。県はこれまで、飲食店を利用する時は『9人以下で1時間30分まで』を目安にするよう呼びかけていた」

   歓送迎会にもこの目安を適用し、異動や採用で県外から来た人がいる職場では、来県後2週間が経過した後で開くよう呼びかける。県の調べでは、県内の感染者計284人の推定感染経路は50%が家庭内で、飲食店は4%にとどまる。

   丸山知事は、

「全国的には飲食店が主要な感染経路かもしれないが、島根県内ではそうではない」

と話した。それぞれの地方の事情にあった対策をすべきだというわけだ。

東京五輪「都市ボランティア」がどんどん辞めている

東京五輪は開けるのか?
東京五輪は開けるのか?

   首都圏でつづく緊急事態宣言が東京五輪の開催にも思わぬ波紋を広げている。組織委員会の足元にボランティアの「反乱」が広がっているのだ。報知新聞(3月14日付)「森前会長の女性蔑視発言受け、都市ボランティアも187件の辞退申し出」が、こう伝える。

「東京都は3月14日、東京五輪に参加するボランティアのオンライン交流会を実施。その後、取材に応じたボランティア担当の小高都子部長は、東京五輪組織委の森喜朗前会長の女性蔑視発言を受けて、大会ボランティアの1000人辞退だけでなく、都市ボランティアも187件の辞退申し出を受けていたことを明らかにした」

   「都市ボランティア」とは、大会運営や競技運営を支える大会ボランティアに対し、競技会場周辺の主要駅や空港、周辺エリア、観光地、交通アクセスの案内などを行い、国内外の来客を「おもてなし」する、いわば「大会の顔」だ。その人たちが大量に辞めている実態を宮城県の地元紙「河北新報」(3月16日付)「宮城の五輪ボランティア600人辞退か 不足の恐れ、計画修正も」がこう伝える。

「宮城県が確保した約1700人の都市ボランティアのうち、600人近くがコロナへの不安などから参加しない恐れがあることがわかった。当初設定した必要数の1300人を割り込む計算で、県は計画修正を迫られる。県は4月に始めるボランティア向け研修会の参加者を把握するため、今年1月以降、10~80代の1708人に意向を聞いた。3月15日時点で『参加できる』は1122人(65・7%)で、『参加できない』は369人(21.6%)。217人(12.7%)は回答がない」

   「参加できない」と答えた5割近くは新型コロナへの不安を理由に挙げた。職場から参加の取りやめを促された例もある。コロナの危険地帯、東京に行くのを警戒されたのだろうか。県の担当者は、

「回答がない人は参加しない可能性が高い。感染が拡大すれば辞退者はさらに増える。2人で当たる業務を1人に変更するなどの工夫が必要だ」

と話しているという。

(福田和郎)

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