2024年 4月 20日 (土)

コロナ禍で就活はこう変わった 「一括採用」崩壊の現実の姿とは?

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2022年卒の選考は全部で7期

   それでは2022年卒採用ではどうなるのか――。22年卒の就活スケジュールは、21年3月1日に広報解禁を受け、説明会・セミナーとなり、4月に選考開始となる。この選考は20年9~12月の秋インターンシップでの1期、21年1~2月の冬インターンシップでの2期、3月上旬に集中する説明会の中で行われる3期に続く4期目に当たる。

   政府主導による就活ルール上の選考解禁は6月1日だが、実際には選考時期を分割する企業が増加するという。21年9月開始のものまで、全部で7期あるそうだ。

   もちろん1社が7回に必ず分けるというわけではなく、3回に分ける企業もあれば、4回あるいは5回の企業もあり、2回の企業もあるという。著者によると、就職情報会社各社も、選考時期をどの企業が何回に分けているかなどの調査はしていない。ただし選考開始時期や内々定出し時期については調査があり、参考になるという。

   本書では、リクルートキャリア就職みらい研究所が毎年出している調査集「就職白書」を引用して2020年卒の選考開始時期、内々定出しの時期を示している。この白書の解説で「内々定・内定出し開始時期」について、「現行の採用スケジュールが開始された17年卒では『6月』が35.2%と突出しているが、20年卒では『4月』24.7%、『5月』20.3%、『6月』20.6%と、「開始時期が分散している」と報告している。

   こうした変化について2021年卒の就活生のうち、とくにインターン組は理解して早いうちに就活を始め、コロナショックの影響を受けずに内定を得ることができた。インターンシップを理解している学生・教員は約2割という。本書では、インターンシップがわかっているかどうかでつく格差を解説。22年卒のインターンシップに及んだコロナ禍の影響にも触れている。

   インターンシップからスタートして数期にわたる選考の現実、コロナの影響を知っておくことは、2022年卒の就活生ばかりか、それ以後に就職を控えた大学生の参考にもなるはず。本書で分析している22年卒の就活スケジュールは、オリンピックの有無以外は、23年卒、24年卒も同様のスケジュールになるとみられ、変化があったとして若干、前倒しになる程度という。

「就活のワナあなたの魅力が伝わらない理由」
石渡嶺司著
講談社
税別1000円

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