2024年 4月 25日 (木)

東京五輪、海外客断念 「経済効果」を切り捨てた菅政権 そして莫大な借金だけが残る(1)

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IOCの無茶難題「スポンサーの招待客を入れろ」

したたかな計算で「実利」を取ったバッハIOC会長
したたかな計算で「実利」を取ったバッハIOC会長

   約900億円のチケット収入が組織委の収入の柱だっただけに、大変な痛手だ。深刻な問題も待っている。航空券や宿泊料のキャンセル料を、誰が負担するかだ。

   読売新聞(3月21日付)「五輪チケット減収 海外客断念」がこう伝える。

「チケットは、各国・地域のオリンピック委員会(NOC)公認の販売事業者を通じて売った。セット販売された航空券などのキャンセル料について、組織委は払い戻しの対象にしない方針だが、客が日本側に補償を求めることも想定される。海外客が宿泊するはずだったホテルの予約も一斉に取り消される。施設によってはキャンセル料が発生する期間に入っているため、支払いを巡るトラブルの頻発が懸念される」

   こうした負担についてIOCはノータッチの立場で、日本側だけが対応しなければならない。それなのにIOCは新たなトラブルを日本側に持ち込もうとしている。「海外客断念は認めるが、大会スポンサーの招待客は入れろ」と要求しているのだ。

   大会スポンサー料は、米テレビ局の放映権料と並ぶIOCの2大資金源の一つだ。感染拡大の危険より、スポンサー企業のご機嫌を損ねたくないことを優先させたいらしい、

   読売新聞はさらに、こう続ける。

「今後の焦点はスポンサーの招待客やNOC(各国オリンピック委員会)関係者などの入国可否だ。IOCは受け入れを拒否しているが、特別扱いをすれば、各内外からの反発を招きかねず、交渉は難航しそうだ。丸川珠代・五輪相は5者会談で、『多くの制約の下で厳しい生活を続けている日本国民の理解を得るという観点から、アスリート以外の大会関係者については縮減が不可欠』と述べた」

   丸川五輪相は、日本国民が我慢を強いられていることを理解してほしいと、当然の要求をしたのだった。

(福田和郎)

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