2021年 7月 26日 (月)

東京五輪、海外客断念 「経済効果」を切り捨てた菅政権 そして莫大な借金だけが残る(2)

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   近代五輪で初めて1年延期となった東京五輪・パラリンピックに、「史上初」のレガシーがまた加わった。2021年3月20日、海外からの一般客の受け入れ断念が東京五輪組織委員会、東京都、日本政府、IOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)の5者協議で決まったのだ。

   インバウンド(訪日外国人客)を起爆剤にして、経済再生を目論んだ菅政権の狙いは頓挫した。

   コロナ禍で何とか「中止」だけは避けるため、経済効果を切り捨てた形だが、いったい何のために開くのか――。疑問と怒りの声が渦巻いている。

  • インバウンドの起爆剤にするのが狙いだったが……(写真は、新国立競技場)
    インバウンドの起爆剤にするのが狙いだったが……(写真は、新国立競技場)
  • インバウンドの起爆剤にするのが狙いだったが……(写真は、新国立競技場)

アスリートは「バブル方式」で隔離

   海外からの一般客の受け入れ断念で、競技中に観客の声援がなくなる外国人アスリート。そんなアスリートたちには、「バブル(泡)方式」という隔離対策がとられる予定だ。これは外国人選手やコーチらの行動を、次のように厳重に管理するものだ。

(1)出国の2週間前から「隔離合宿」をする。
(2)2週間待機措置を免除する代わりに「チャーター機」で来日。入国時、出国時にPCR検査。
(3)ホテルに滞在。選手ごとに別フロアに宿泊。滞在中は毎日体温測定や消毒を徹底。外出禁止。
(4)ホテルと競技会場との移動は専用車両を使い、公共機関は禁止。
(5)競技会場からの出場は禁止。立ち入り区域を限定。
(6)日本滞在中は、入国から健康まで一元把握できる専用アプリをダウンロード、行動を管理する。

といった厳しい内容だ。

   もちろん、ホテルからの外出さえ禁止だから「ニッポン観光」など御法度。世界的スポンサー企業のリッチな招待客が、このルールを守ってくれるだろうか。

   毎日新聞(3月21日付)「海外客断念 スポンサー招致、安全性担保必要」がスポンサー招待客に固執するIOCの強引さをこう伝える。

「IOCはスポンサー招待客の受け入れを強く求めている。既得権益がからむだめに調整は容易ではない。IOCにとって最上位スポンサーである『トップ』(編集部注:トヨタ、コカ・コーラ、インテル、GE、アリババなど)からの収入は、2013年~16年は10億300万ドル(約1093億円)と全体の2割を占める。IOC委員のセバスチャン・コー氏は『世界が変化し、ワクチン接種が始まっている最中に(スポンサー招待客の受け入れ拒否を)早く決断する必要はない』と発言した。IOC委員の中には海外客の見送りに未練を残す者もいる」

   毎日新聞の取材に応じた政府関係者はこう嘆いたのだった。

「スポンサーの招待客は一般の客と一緒で、観光もする。感染拡大につながりかねない」
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