2024年 4月 20日 (土)

正社員「不足している」企業37.2% コロナ禍前より大きく改善も「今こそ抜本的な解決策を!」

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   帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2021年4月)」によると、正社員が不足している企業は37.2%で、昨春の1回目の緊急事態宣言の最中であった2020年4月(31.0%)と比べて増加していることがわかった。2021年5月27日の発表。

   ただ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けていない2年前(19年、50.3%)からは13.1ポイントも下回っている。

  • コロナ禍も企業の37.2%が正社員不足
    コロナ禍も企業の37.2%が正社員不足
  • コロナ禍も企業の37.2%が正社員不足

人手不足の企業、メンテナンスや警備、教育サービスで多く

   調査によると、正社員数が「適正」と答えた企業は47.6%で、前年同月比0.4ポイント増えた。コロナ禍前の2年前からは6.3ポイントの増加。半数に近い企業では適正と感じていることがわかった。

   正社員が「過剰」と回答した企業は15.3%。前年同月からは6.6ポイント減。2年前と比べると6.9ポイント増えた。

   人手が「不足」している企業を規模別にみると、「大企業」では前年同月比3.3ポイント増の42.0%。コロナ禍前の2年前は60.0%を記録しており、そこから大きく低下した=下図参照

   「中小企業」は36.1%(前年同月比6.8ポイント増、19年同月比11.8ポイント減)、「小規模企業」は33.9%(同5.5ポイント増、同9.0ポイント減)。いずれの規模で前年同月より人手不足と感じている企業は増加がみられるが、2年前と比較すると大きく低下していた。

   業種別にみると、「メンテナンス・警備・検査」(55.6%=前年同月比9.1ポイント増、19年同月比12.2ポイント減)と「教育サービス」(55.6%=17.7ポイント増、13.9ポイント増)が最も高かった。 「建設」(54.5%=6.3ポイント増、11.8ポイント減)、「情報サービス」(54.1%=9.5ポイント増、20.3ポイント減)、「農・林・水産」(53.5%=5.3ポイント増、17.6ポイント減)、「自動車・自動車部品小売」(50.0%=17.0ポイント増、6.9ポイント減)が5割台で上位に並んだ。

非正社員不足は20.6%、飲食店は大幅低下

   非正社員が「不足」していると回答した企業は20.6%。前年同月比4.0ポイント増、2年前からは11.2ポイント減となった。4月としては2017年(29.6%)以来の2割台となった。

   非正社員数が「適正」と答えた企業は66.9%(前年同月比5.2ポイント増、19年同月比5.5ポイント増)で、6割超の企業で「適正」と感じており、「過剰」と答えた企業は12.5%(9.1ポイント減、5.7ポイント増)だった。

   人手が「不足」している企業を規模別にみると、「大企業」は21.3%(1.7ポイント増、15.2ポイント減)、「中小企業」は20.5%(4.6ポイント増、10.1ポイント減)、「小規模企業」は19.9%(2.9ポイント増、10.1ポイント減)。企業規模を問わずおよそ2割の企業で人手不足を実感し、正社員と同様にすべての規模で前年同月より増加がみられたが、2年前と比較すると10ポイント以上低下していた。

   業種別にみると、「飲食店」が50.0%(前年同期比33.6ポイント増、19年同月比28.6ポイント減)でトップとなったものの、2年前(78.6%)と比較すると、人手不足の割合は大幅に低下した。

   次いで、「教育サービス」(46.2%=21.2ポイント増、15.8ポイント増)、総合スーパーなどを含む「各種商品小売」(45.2%=10.1ポイント減、10.9ポイント減)、「メンテナンス・警備・検査」(42.8%=7.6ポイント増、13.4ポイント減)が4割台で続いた。

   帝国データバンクでは「コロナ禍で人手不足の企業は大きく減ったが、抜本的な解決策がなければ、すぐに人手不足感は高まってしまうだろう。今こそ次の高まりに備えた対策、対応を検討していく必要がある」と指摘している。

   なお調査は、2021年4月16~30日に、全国2万3707社を対象に実施。有効回答企業数は1万1003社(回答率46.4%)だった。同社は、雇用の過不足状況に関する調査を06年5月から毎月実施している。

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